「長期研修員の素顔と魅力⑧~」
2025.12.22
JICA東京では、2025年JICAインターンシップ・プログラムに参加している日本の大学生・大学院生を受け入れております。インターン生による、開発途上国からの留学生へのインタビュー記事をご紹介いたします。
インタビューアー:島田侑果(国際基督教大学)
長期研修員としてグロービス経営大学院でMBAの勉強をしているSHOHAN Md Sharifulさん(以下ショハンさん)にインタビューしました!バングラデシュICT省で活躍するショハンさんに日本での生活や学業について伺いました。
Mr.Shohan
JICAプログラムは、私にとって人生を変える大きなチャンスでした。日本は世界有数の先進技術国であり、文化や社会の豊かさにも魅力を感じております。
バングラデシュの政府機関でICT分野に携わってきた私は、このJICAプログラムを通じて日本で学ぶことで、専門的なスキルをさらに磨き、将来、母国の発展により大きく貢献できると考え、応募を決意しました。
バングラデシュ工科大学(BUET)でコンピュータサイエンスを専攻し、ソフトウェアエンジニアとして経験を積んできました。現在は日本でMBAを学び、経営戦略、マーケティング、会計、ファイナンス、リーダーシップなど、これまで触れる機会のなかった分野に挑戦しています。課題やレポートに追われる日々ですが、その分、知的刺激にあふれ、充実した毎日を過ごしています。MBAを通して「限られた資源で最大の成果を出す」という経営的思考を身につけられたことは、母国の発展に向けた大きな一歩だと感じています。
日本での生活は始まったばかり。学業中心の日々ですが、今後は時間を見つけて各地を訪れ、日本の文化や伝統を深く体験したいと思っています。
私にとってJICAは、日本とバングラデシュ、そして二つの文化をつなぐ「架け橋」です。JICAのおかげで、日本の文化や技術を直接学ぶ貴重な機会を得ることができました。私に新しい世界への扉を開いてくれ、日本人の考え方やビジネスの進め方、日本社会の仕組みを学ぶことができたのは、JICAの支援があったからこそです。
また、日本での学びを通じて、文化や技術だけではなく、グローバルな視野と自信を手に入れることができました。私に新しい世界を開き、国際的なネットワークを築くきっかけを与えてくれました。この経験は、今後の人生においてかけがえのない財産です。
帰国後は、バングラデシュの政府機関に戻り、ICT分野・デジタルガバナンスの強化に貢献したいと考えています。特に、サイバーセキュリティやデジタルセキュリティ政策は、今のバングラデシュにとって非常に重要な課題です。日本で学んだMBAの知識とエンジニアとしての経験を融合し、限られた資源で最大の成果を生み出す戦略的な政策立案と実行に取り組みたいと思います。
バングラデシュの本当の魅力は、地方の自然と人々の温かさにあります。緑あふれる美しい景色と、親切でフレンドリーな人々との出会いは、忘れられない体験になるでしょう。言葉が違っても心でつながる交流が楽しめます。
バングラデシュの省庁で活躍し、日本では母国のために勉学に励むショハンさんの姿に非常に勇気づけられました。ショハンさんが仰っていた「限られた資源で最大の成果を出す」という経営的思考は、私の学生生活の中でも活かせる思考だと感じ、勉強になりました。バングラデシュ事務所でのインターンシップで現地に行った際には、人口と若者の多さに驚き、これから更に発展していく国という印象をもちました。ショハンさんには日本での学びをバングラデシュに還元し、ICT分野で益々活躍していただきたいなと思いました。
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