「長期研修員の素顔と魅力⑨~」
2026.01.08
2026.01.08
JICA東京では、定期的に長期研修員の紹介をしております。
JICA新潟デスク国際協力推進員による、開発途上国からの留学生へのインタビュー記事をご紹介いたします。
インタビューアー:大山達也(JICA新潟デスク 国際協力推進員)
JICA新潟デスク | 日本国内での取り組み - JICA
今回は、タイ出身で明治大学に在学中のプンナサさんにインタビューしました。
母国では、国家デジタル社会省の政策アナリストとしての勤務経験を持ち、タイの高等教育におけるサイバーセキュリティ対策カリキュラムの開発について研究をしています。日本という全く異なる環境や文化の中で、日々忙しくも充実した学生生活を送っています。
入学式の様子
プンナサさんは幼い頃から外国語、特に英語に興味を持ち続けてきました。高校時代にはニュージーランドへ留学も経験し、その体験を通じて「もっと海外で勉強がしたい」と思いが一層強まりました。日本にはこれまで3度訪れ、その生活環境や文化に深く感銘を受けたことから、日本で学ぶことを目標にするようになりました。ちょうどその時、JICAが提供する研究分野が自身の業務内容と一致していることを知り、日本の長年にわたる知見を学ぶため、夢だった日本留学を決意しました。
しかし、プンナサさんの日本での生活は、最初から順調な滑り出しとはいきませんでした。日本語を話せない彼女にとって、多くの日本人が日本語以外話さない環境は大きな「言葉の壁」となり、住居契約にも苦労しました。そんな中、JICAによる丁寧なサポートのおかげで、現在の安定した生活を築くことができました。
今は平仮名の読み書きができ、簡単な漢字も理解できるようになっています。日本での暮らしは非常に魅力的で、日本人の礼儀正しさやルールを守る姿勢、他者を尊重する心は、他国ではなかなか経験できないものです。プンナサさんは、日本を留学先としてオススメしたい国のひとつと語っています。
JICA東京では日本文化を体験できるプログラムを定期的に開催しており、プンナサさんは鎌倉散策や長野県で人生初のスキーを楽しみました。今後は歌舞伎や相撲といった伝統文化にも積極的に触れ、日本への理解をどんどん深めていきたいと思っています。
東京タワーの前で
初めてのスキー
卒業後はタイへ帰国し、同じ役職で業務を継続する予定です。その際、日本で学んだ知識や体験を同僚に共有し、留学経験を積極的に還元していきたいと語っています。デジタル政策は世界的に需要が高まっており、インフラ整備、人材育成・管理、サイバーセキュリティなど幅広い分野に影響をあたえています。プンナサさんは、近い将来、日本とタイの間でデジタル政策開発における共同プロジェクトを推進していきたいと強い意識を持っています。
学校訪問で民族衣装を着てタイの紹介をしました
プンナサさんの日本文化に対する敬意や興味を感じるインタビューができて、とても楽しい時間でした。お話を聞いていると、タイの経済発展とそれに伴うデジタル分野の成長が著しく、日本と協働することはこれからどんどんすすんでいくのだろうと思いました。私は北海道の出身なので雪は毎年うんざりするくらい経験するのですが、タイ出身のプンナサさんにはとても貴重で楽しい経験だった話をされていて、今年は冬を違った気持ちで迎えられそうです。様々な国の人たちと話をして、交流することは自分の世界を広げることに繋がり、新たな価値観に触れることができる貴重な経験となりました。
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