「長期研修員の素顔と魅力㉑~」
2026.06.05
2026.06.05
JICA東京センター長期研修課では、2025年JICAインターンシップ・プログラムに参加している日本の大学生・大学院生を受け入れました。本記事では、インターン生による開発途上国からの留学生へのインタビューをご紹介します。
インタビューアー:五味颯真(東京外国語大学)
旅行中の五味さん
今回は、モルディブ出身で国際大学に在学中のHussain Yoosufさん(以下、フサインさん)にインタビューしました。フサインさんは、地元の地域病院で人事担当官として勤務していたそうです。今回はフサインさんに日本での暮らしや学業、将来の展望についてお話を伺いました。
JICAは信頼性の高い組織であると感じており、モルディブと非常に密接な関係を持っていたことが応募の決め手となりました。また、提供されている大学やプログラムが、自身の高等教育への関心と一致していた観点も考慮し、応募を決めました。
フサインさんの研究は、モルディブにおける医療・福祉への政府支出が、財政の持続可能性に与える影響に焦点を当てています。モルディブでは近年、医療や社会福祉に対する政府支出が年々増加しており、国の財政に大きな負担となっています。こうした支出は国民の生活を支えるために不可欠である一方で、 長期的な持続可能性や効率性の課題も指摘されています。フサインさんは、これらの支出が財政にどのような影響を与えているかをデータに基づいて分析し、国民に必要なサービスを守りつつも、より持続可能な形に改善していくためにはどうすべきか、という政策面でのアプローチを探っています。
日本に来てから約7か月が経つフサインさん。最初は、モルディブとはまったく異なる気候や、初めての一人暮らし、日本特有の複雑な電車の乗り方などに戸惑うことも多かったです。しかし、今では「日本の生活にすっかり慣れていると感じています。
慣れない環境の中でも、マウンテンバイクや雪遊びなど、人生で初めての体験を数多く楽しんできました。また、大学では学生の大半が留学生のため日本人学生と交流する機会が少ないものの、これからさらに日本人の友達を増やしていきたいです。 JICA東京のセミナーにも参加するなど、学びの場を広げています。
日本語ではシンプルな会話ができるようになり、難しい場面では翻訳アプリを使いながら、前向きにコミュニケーションを続けています。
大学近くでマウンテンバイクに挑戦
初めての積雪を体験
JICA東京でのセミナーに参加
学業を終えた後は、地域病院という現場に従事していた経験と日本の学びを活かし、モルディブの持続可能な発展に貢献するという目標のもと、開発や市民教育に携わりたいと考えています。モルディブ政府や行政機関の説明責任を強化するとともに、国民一人ひとりの意識と能力を高めることで、開発分野における透明性の向上に寄与することを目指しています。
今回特に印象に残ったのは、フサインさんの「モルディブ愛」です。家の中にモルディブの国旗を飾っていることをはじめ、モルディブの伝統料理であるガルディヤや豊かな自然、将来はモルディブの将来に携わりたいという強い志を持っていることも熱心に語ってくれました。
また、富士山や広島、長崎など日本各地を旅したいと目を輝かせながら話してくれた姿も心に残りました。
日本で多くのことを吸収し、それを母国に還元してほしいと感じました。