【草の根】モンゴル下水道管の維持管理・更新に関する人材育成事業の本邦研修を実施
2026.08.24
モンゴル国ウランバートル市上下水道公社(USUG)の研修員と関係者による集合写真
東京都下水道サービス株式会社(TGS)は、JICA草の根技術協力事業「モンゴル国ウランバートル市上下水道公社における下水道管の維持管理・更新に関する人材育成事業(地域活性型)」の一環として、2026年7月26日から8月1日まで本邦研修を実施しました。
本事業は、東京都下水道サービス株式会社(TGS)を実施団体として、モンゴル国ウランバートル市上下水道公社(USUG)の職員を対象に、日本の下水道管の維持管理や更新に関する技術・知見の習得を通じて、モンゴルにおける下水道施設の適切な維持管理能力の向上を目指すものです。
今回の本邦研修にはUSUG職員8名が参加し、東京都内の下水道関連施設や工事現場の視察、管路維持管理に関する講義・意見交換などが行われました。
本邦研修最終日の7月31日には、積水化学工業株式会社 環境・ライフラインカンパニーの生産事業所である千葉積水工業株式会社を訪問しました。
同社は、環境・ライフライン分野に関する製品の製造部門であるとともに、製品や技術を実際に見て、体験できる「サービスファクトリー」として整備されており、研究施設も併設されています。
研修員は、管路更生技術や管路内調査技術に関する展示・デモンストレーションに加え、防災対策や雨水対策、環境保全活動などについても学びました。
管路更生技術の施工方法について説明を受ける研修員
管路更生工法のデモンストレーションを熱心に見学する研修員
視察では、研修員から積極的に質問が寄せられました。
特に、
・管路更生材料の耐久性
・寒冷地での適用可能性
・部分施工の可否
・施工速度
・機材の製造体制
など、自らの業務への適用を意識した具体的な質問が数多く見られました。
積水化学工業株式会社の担当者からは、
「これほど多くの質問が出たことに驚いている」
「質問内容が的確で、研修員の皆さんの知識レベルの高さを感じた」
とのコメントもありました。
USUGは上水道・下水道の両部門を担う組織であることから、下水道関連技術だけでなく、上水道施設や騒音対策技術などにも高い関心を示していました。
配管材料について説明を受ける研修員
技術や製品について説明を受ける様子
視察では、阪神・淡路大震災を契機として開発されたマンホールトイレや、豪雨対策として地下空間を利用した雨水貯留技術なども紹介されました。
また、工場敷地内で行われている森林保全活動についても説明を受けました。
荒廃していた森を整備し、地域住民も利用できる環境として再生していく取組に対しては、研修員から
「会社の中にこんな森があっていいですね」
との声も聞かれ、日本企業の環境への取組について理解を深める機会となりました。
豪雨対策に活用される雨水貯留技術について学ぶ研修員
工場敷地内で実施されている森林保全活動について説明を受ける様子
今回の本邦研修で得られた知見がモンゴルにおける下水道管の維持管理・更新に活かされることが期待されます。
JICA東京は、今後も東京都下水道サービス株式会社による取り組みを通じて、モンゴルにおける下水道分野の人材育成を支援していきます。
◆本事業の案件概要はこちらから:案件概要表