【ボランティア事業】学生向け「JICA海外協力隊訓練所体験ツアー」を実施しました!

2022年3月30日

3月17日(木)に北陸3県の学生を対象に、JICA海外協力隊員の派遣前訓練で受講する語学レッスンなどを体験するイベントを開催し、定員を超える25名が参加しました。訓練の疑似体験の他、協力隊経験者 上坂恭平さん(富山県出身 2018年度1次隊 職種:野菜栽培 派遣国:ドミニカ共和国)を招いて、JICA 海外協力隊の体験談もお話いただきました。

現役大学生、JICA協力隊 経験を語る。 

駒ヶ根訓練所でのイベントを語る上坂さん

上坂さんは大学2年生の時、JICA海外協力隊には20歳から参加できることを知り、要請集をウェブサイトで分析したところ、特定の資格を持っていなくても応募できる要請を発見しました。「野菜栽培」で、第一希望をベナン共和国にして応募し、選考の結果、ドミニカ共和国に派遣が決定しました。休学をしてJICA海外協力隊に参加したそうです。派遣先では、環境教育活動(モリンガの栽培、海洋マイクロプラスチック、ごみ拾い、コンポスト作り)や、学校菜園プロジェクトの立ち上げ、週末には現地の農家のお手伝いをしました。隊員生活で学んだことはたくさんあるが、「異文化理解」が大切だと思ったそうです。相手のことを知ること、ドミニカ共和国の文化を知ることも重要だけど、日本の文化などを伝えることも同様に重要だと締めくくりました。

そうだ!駒ヶ根訓練所へ行こう!体験ツアー

シンハラ語授業の体験中

体験ツアーでは、まず駒ヶ根訓練所のスタッフより、訓練所は語学だけではなく、JICA海外協力隊として活動していくための心構えや派遣国の状況を知る場所だと説明がありました。その後、実際の訓練のタイムスケジュールに沿って、訓練所内をリモートで視察しました。『訓練所には「朝の集い」というものがあります。この時にラジオ体操と〇〇をします。何をすると思いますか?』途中、こんなクイズを交えながら訓練所を回っていきました。
そして、お待ちかねの語学レッスンの体験です。今回はスペイン語、シンハラ語、ネパール語のレッスンを体験してもらいました。参加者の皆さんは、馴染みのない言語も意欲的に学び、レッスンを始める前と後では、驚くほど発音が上達し、自己紹介までできるようになりました。参加者からは「約1時間と短い時間でしたが、RとLの発音や巻き舌が新鮮で楽しかった」、「なじみが無くて不安だったけど、実践的な会話の練習をして楽しかった」、「日本語として訳すのではなく、感覚として学べて楽しかった」などの感想をいただきました。

参加者の声  

ネパール語授業の体験中

集合写真

〈JICA海外協力隊について〉
・応募には少しハードルが高いと感じていたが、今日のイベントに参加して色々聞けたことで、協力隊に参加することを、今後の進路や人生の経験の選択肢として視野に入れていきたい。
・英語力の基準はそれほど高くないと分かって、自分にはJICAが縁遠いものに感じていた気持ちが無くなった。自分の行動力次第で、参加できる可能性があるということを知れてよかった。
・卒業してから青年海外協力隊に参加したいと思っていて、青年海外協力隊になるためにはどうしたら良いか、選ばれるために今から準備しておくことはないか考えた。

〈体験談について〉
・今回は大学生時代に行かれた方の体験談を聞き、自分も考えてみようという、一つの選択肢が得られた。今後、今の自分を見つめ直し、自分にできることをもっと深く考えていきたいと思う。
・今日の上坂さんの話には、まず、「行きたい」という思いがあり、そのために休学し、今の自分がいけるところを探して隊員になったということが分かり、視点が変わった。卒業まで待たず、休学して行くという選択肢もありだと思った。必要とされる人材になるためのノウハウなどは訓練期間でも学べるし、訓練所でもしっかり成長できるなということを感じ、今までは応募する前に求められる人材になるということしか考えていなかったけれど、今の自分自身ができること、やりたいことを考慮してまず応募するということもできるのだということが今日気づけて良かった。
・遠い国のことも身近に感じることができ、より興味を持ち、ますます知りたいと感じられた。

〈語学授業体験レッスンについて〉
・語学体験はとてもわかりやすく、実践的かつ新鮮なもので楽しく学ぶことができた。また、語学学習のモチベーションアップや、新たな言語を学ぶきっかけになり有意義な体験だった。
・語学授業体験レッスンが始まる前までは知らない言語の授業についていけるか不安だったが、始まると授業が楽しくて気づいたら終わっていた。私はシンハラ語の授業を体験したが、シンハラ語に興味を持つことができた。今まで知らなかった言語を知ることがこんなに楽しいとは思わなかった。
・知らないと思っていたネパール語に日本語と同じ発音で同じ意味を持つものがあることや、語学学習において、訳すという作業を使わずに第6の感覚を使って学ぶことなどを知り、とても貴重な体験となった。

〈その他〉
・このイベントに参加している人は,夢や目標に向かって頑張っている人たちだと思うし,その人たちと関わることが今までなかったし,関われて本当に楽しかった。
・協力隊になりたい意欲がさらに増した。国際協力の道に進みたいと考えているため、自分にとって最高のイベントになった。

ボランティア事業担当 山崎より 

駒ヶ根訓練所ツアーは楽しめたでしょうか。JICA海外協力隊の活動は、現地の人々と共に生活し、同じ目線で途上国の課題解決を行います。そのためには、今回のツアーで体験していただいた言語訓練や、様々な講座を通して必要な姿勢や態度を身に着けます。JICA海外協力隊での経験は、キャリアを形成する上で大きな武器となりえます。人生の経験の一つとして、考えていただければ幸いです。