北陸学院高校 津幡さん、「自分の経験をみんなに伝えられる!」

2022年4月22日

賞状を手に記念撮影

北陸学院高等学校1年の津幡高裕さん(16)がJICA国際協力高校生エッセイコンテスト2021において、【国際協力特別賞】を受賞しました。この賞は全国で上位20名の方々に授与される賞の一つで、北陸では唯一の受賞者となりました。津幡さんがエッセイに込めた想いを紐解いてみたいと思います。

小さなことの重要性

左から近藤教頭、津幡さん、JICA北陸米山所長、担任 越川先生

朝の情報番組を視聴し、身近なSDGsについて学び、YouTubeを通して日本だけではなく海外の情報を取りいれることを日頃のルーティンにしているという津幡さん。高校生のうちに開発途上国に行き、現地の人々と対話し、現状を知り、帰国して活動に繋げたいと意気込みます。それは、「国際協力は遠い海の向こうでのことではないという事を、自分の経験を通じて、発信者になることで、同世代の若者にストレートに伝えられると思ったから」と語ってくれました。
伝えることは高校生の自分にもできると今回のエッセイコンテストに応募も決めたそうです。「相手の心を動かせるようにと想いを込めて、自分の中で思っていることを書きました。」と津幡さん。エッセイでは、現状を知り、行動すべきだと問題を投げかけます。彼は問題を投げかけるだけではなく、普段の買い物からフェアトレードマークのついた商品を買うことなど、日常生活からできる小さな行動の重要性を説いています。受賞を知った時の様子を伺うと、照れながら「嬉しかった」と答えてくれました。

日本と変わらない生活を守りたい  

国際協力に関心があった津幡さんの転機になったのは、中学生の頃に母親の勤める会社が行った社員向けの研修旅行に参加した事でした。新しいことにチャレンジし、視野を広げるために即答で一緒に参加することを決意したそうです。初めて行ったカンボジアでは防護服を着て、実際に使われている重機に乗り、地雷除去作業の現場視察や現地の小学校の校舎や遊具の修繕のボランティアを行いました。「日本とカンボジアでは道路やトイレなどのインフラ環境や設備に差はあるけど、子どもたちがイキイキとしながら授業に参加している姿を見て、日本と変わらぬ姿に安堵しました。」と当時を振り返ります。何かしてあげたいという気持ちより、安心した気持ちが強く、日本と変わらない生活を守っていきたいと強く思ったそうです。

将来の夢は、施工管理技士

国際協力特別賞受賞後、国際協力の大切さを再認識し、将来国際協力に携わっていきたいという思いも更に強くなった津幡さんは、学校の時間外活動に積極的に参加するようになりました。津幡さんの学校では2年生で海外へ修学旅行に行くことを計画しており、事前学習や現地視察を通じてカンボジア以外の国に対しても理解を深める機会となりそうです。また「ビルや建物が好きなので、将来は建築関係の仕事を通して、発展途上国に寄与したい」と抱負を語ってくれました。

これが私のSDGs宣言

最後に津幡さんに持続可能な社会実現に向けて、SDGsについてお話を伺ったところ、力強く語ってくれました。
・世界で起こっていることに目を向けて、関心を持つ。
・自分の価値観だけで決めつけず、協力し分かち合う。
・自分から情報を集めて、一歩を踏み出す。

エッセイコンテスト担当より 

賞状とフェアトレードのタオルを記念品としてお贈りしました

津幡高裕さん国際協力特別賞の受賞、おめでとうございます。

津幡さんに続く生徒をJICA北陸ではお待ちしております。

JICA北陸 業務課
山崎 航(やまさき わたる)

※JICAでは毎年全国の中学生・高校生を対象に開発途上国の現状や日本との関係について理解を深め、国際社会の中で日本、そして自分たち一人一人がどのように行動するべきかを考えるきっかけとして、JICA国際協力中学生・高校生エッセイコンテストを開催しています。詳細につきましては以下のリンク先をご覧ください。

<参考>
エッセイコンテストの応募にあたり、JICAでは出前講座や授業にご活用いただける教材をご用意しております。関連リンクをご確認頂き、ご要望・ご質問がありましたら北陸3県の窓口までご連絡ください。