World Wide Question for SDGs #1 隊員発!アフリカの課題解決アイディアピッチイベント

掲載日:2020.09.08

イベント |

イベント概要

2020年9月8日、国際協力機構(JICA)はSHIBUYA QWS(渋谷キューズ)(注1)と共同で、開発途上国の課題解決に向けたオープン・イノベーションを促進するためのシリーズプログラム「World Wide Question for SDGs」を開催いたしました。

SHIBUYA QWSは、2019年11月に渋谷駅直結直上の大規模複合施設「渋谷スクランブルスクエア」内に開業した施設で、様々な専門領域の方々が集い、新しい社会価値の創出のために活動する拠点として注目されています。JICAと渋谷スクランブルスクエア株式会社はこれまでに、SDGs達成に向けたオープン・イノベーション企画「JICA Innovation Quest」(注2)を対象に連携しています。

このJICA×SHIBUYA QWS連携、第一回目のイベントとして、アフリカの課題解決に取り組みたい「JICA海外協力隊」と「民間企業」をマッチングするオンラインイベント「隊員発!アフリカの課題解決アイディアピッチイベント」を開催しました。

本イベントは、JICA海外協力隊が持つ貴重な現地の情報や課題解決のアイディアを民間企業とQWSメンバー(注3)に共有し、情報交換を促進することで、民間企業とJICA海外協力隊の連携を通じた、SDGsへの貢献につなげていくことを目的としています。また、民間企業のビジネス機会の創出を促すことで、日本社会への隊員活動の還元にもなりえます。

当日参加したJICA海外協力隊員には「課題発信パネルディスカッション」「起業アイディアピッチイベント」の2つの企画を通じて、日本の民間企業とQWSメンバーに向けて、アフリカの現地情報や課題解決に向けたビジネスの可能性について発表していただきました。

(注1)SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)とは:
「渋谷から世界へ問いかける、可能性の交差点」をコンセプトに、多様な人々が交差・交流し、社会価値につながる種を生み出す会員制の施設。施設名称のSHIBUYA QWS(渋谷キューズ)は、物事の本質を探究し、常に問い続けることが、新しい価値につながる原点になるとの考えのもと、「Question with sensibility(問いの感性)」の頭文字をとったもの。

(注2)JICA Innovation Quest(ジャイクエ)とは:
SDGsの野心的で幅広いゴールを途上国で達成するために、前例にとらわれず新たな視点や方法での解決方法を模索すること目指して2019年に開始されたJICAのオープン・イノベーション企画。多様なバックグラウンドや知見・経験を持った企業・機関からの参加者とJICA職員がチームを形成し、担当国の課題解決策を3ヵ月かけて議論し、2020年2月にプレゼン・コンペが行われた。チームの議論やコンペはSHIBUYA QWSで行われ、ジャイクエ参加者・QWS会員の双方に交流がうまれている。

(注3)QWSメンバー:SHIBUYA QWSに会員登録しており、新しい価値創造のためのプロジェクトに挑戦している個人や法人

主な参加者

第1部【課題発信型】課題発信パネルディスカッション

登壇者(名前/派遣国/隊次/職種/一言キャッチコピー):

  • 谷口晋/ザンビア/2018年度3次隊/経営管理/一日三食お腹いっぱい食べたい!
  • 宇佐美恵/ケニア/2019年度1次隊/青少年活動/児童一時拘置施設の子どもたちの『手に職』を!!!
  • 菅野万寿美/セネガル/2019年度2次隊/公衆衛生/セネガルに安全な廃棄物処理施設を!!

モデレーター:
 コペルニク共同創設者兼CEO 中村 俊裕氏

第2部【起業型】起業アイディアピッチイベント

登壇者(名前/派遣国/隊次/職種/一言キャッチコピー):

  • 関谷拓朗/モザンビーク/2015年度2次隊/コミュニティ開発/YouTubeで教育改革!
  • 網代健人/ウガンダ/2018年度1次隊/体育/コーヒー×教育
  • 富田美佳/ルワンダ/2018年度2次隊/コミュニティ開発/アシスト自転車を通して快適な暮らしを届ける
  • 坪井彩/ウガンダ/2017年度3次隊/コミュニティ開発/SUNDAアフリカの住民、アフリカ政府、開発援助団体、協力隊員水の防衛隊が長年悩んできた、井戸管理の問題を解決する、「Pay as you fetch」の全く新しいテクノロジー

コメンテーター:
 株式会社サムライインキュベート 代表取締役 榊原 健太郎氏
 株式会社サムライインキュベート マネージャー 武田 理沙氏

内容

当日は、合計で160名以上の参加がありました。参加者は、すでにアフリカに展開している企業からこれから事業展開を考えている企業や個人など様々でした。

第1部【課題発信型】では、アフリカ地域で活動した隊員経験者3人によるパネルディスカッションを行いました。隊員活動中に感じた現地の課題(それぞれ食料の問題・就職の問題・廃棄物の問題)についてお話いただきました。参加者からもコメント・質問が10件以上寄せられ、大変盛り上がりました。第2部【起業型】では、隊員経験者4名から、アフリカの社会的課題解決に向けた起業アイディアを発表いただきました。こちらも、各隊員が身をもって感じた現地の課題をもとに、起業アイディアを発表されました。発表終了後には、起業アイディアに関心を持った民間企業と、発表した隊員の間で、協力の可能性について意見交換、連携可能性が議論されました。今回発表した隊員と参加企業は、今後も議論を重ね、共に現地の課題解決に取り組むことが期待されます。

JICAとSHIBUYA QWS連携プログラム「World Wide Question for SDGs」の第二回目は10月16日の予定です。

【World Wide Question for SDGs】次回予告

  • 「国際協力×DX」をテーマとしたイベントを開催予定です。
  • 日時:10月16日(金)16:00~17:30(予定)
  • イベントのご案内については、JICA民間連携ウェブサイトをご確認ください。

参考

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課題発信型の発表の様子

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起業型の発表の様子

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会場の様子

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参加者の集合写真