エクアドル政府とサステイナブル・カカオ国際フォーラムを開催しました!

掲載日:2021.04.14

イベント |

概要

会議名:エクアドル・サステイナブル・カカオ国際フォーラム
開催日:2021年4月14日(水)
主催:エクアドル生産・貿易・投資・漁業省、開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム、JICA
場所:オンライン

登壇者(敬称略)

開会挨拶

イバン・オンタネダ エクアドル生産・貿易・投資・漁業大臣(ビデオ出演)
萱島 信子 JICA 理事

講演

ハビエル・べリス 歴史学者
フランシスコ・ミランダ エクアドル・カカオ輸出企業協会(ANECACAO)会長
アンドレス・ルケ エクアドル農業畜産省 農業生産次官
エステバン・ティノコ 国際ココア機関(ICCO) エコノミスト(ビデオ出演)

司会

アルベルト・アギラル 在京エクアドル大使館商務部商務参事官
齋藤 雅治 開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム事務局

背景・目的

世界有数のカカオ豆生産国、エクアドル。日本へのカカオ豆輸出量は、ガーナに次ぐ2位です。本フォーラムは、持続可能なカカオ生産を推進するエクアドルの取組を紹介することを目的に開催されました。

内容

本フォーラムには、日本、エクアドルをはじめ、世界中から157名が参加しました。

冒頭、オンタネダ生産・貿易・投資・漁業大臣が挨拶し、エクアドルは、5000年以上も前にカカオが栽培された痕跡が発見されたカカオ発祥の地であること、現在は高級チョコレートの原料となる香りの良い希少な固有種アリバ種の一大産地となっていること、政府が「プレミアム&サステイナブル」をスローガンに、持続可能なサプライチェーンの構築に力を注いでいることを紹介しました。

続いて挨拶したJICA 萱島理事は、持続可能なカカオ産業の実現はSDGs達成にも重要であることを強調したうえで、官民が協力し、環境保全や小規模生産者への配慮、児童労働ゼロなどSDGsを意識した生産により、世界市場でのブランド化を図っているエクアドルの取組に敬意を表すとともに、今後、エクアドル産カカオ豆で作られたチョコレートを日本で楽しむ機会がますます増えることへの期待を述べました。

始めに講演を行った歴史学者のハビエル・べリス氏は、エクアドルでは4000年から5000年も前からカカオが生育しており、遺跡で発掘された陶器などからもカカオが大昔から人々の生活・文化に根付いていたことが確認されていること、エクアドルの地理的条件がカカオの発展に大きくかかわっていることを紹介しました。

ANECACAO会長のフランシスコ・ミランダ氏は、エクアドルでは、カカオ生産者は安定した収益を得ており、農家の貧困や児童労働の問題がないこと、農業畜産省農業生産次官のアンドレス・ルケ氏は、エクアドルにおけるカカオ生産過程に携わる労働者や農園、企業の繋がりや競争力の強化を促進するために、政府がトレーニングの機会を提供したり、小規模農家が金融機関から融資を受ける支援を行ったりしていることを報告しました。

ICCOエコノミストのエステバン・ティノコ氏は、新型コロナウイルスにより減少した国際市場でのカカオ需要は回復傾向にあること、一方、チョコレートの消費国の多くではエシカル消費、高級チョコレート志向が高まり、社会・環境面に配慮するカカオ生産者・生産国にチャンスが訪れていることを報告しました。

最後に、エクアドル生産・貿易・投資・漁業省制作の、エクアドルのカカオの魅力が存分に詰まったビデオが上映され、質疑応答の後、フォーラムは終了しました。

アンケートでは、参加者の満足度は8割を超え、「新しい知識を得ることができ有意義であった」「現地の政府の方のお話が直接聞けてよかった」「環境や児童労働といった問題に消費国側が積極的に取り組んでいく動きがあることを知り嬉しく思った」といったコメントが寄せられました。

【画像】

エクアドル オンタネダ大臣によるビデオメッセージ

【画像】

JICA萱島理事による挨拶の様子

資料・ご参考

投影資料は以下よりご覧頂けます。

また、本イベントの録画を以下のリンクからご覧いただけます。

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