JICA緒方研究所

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JICA研究所公開シンポジウム "The Second East Asian Miracle?: Political Economy of Asian Responses to the 1997/98 and 2008/09 Crises" (東アジア1997年危機からの経済回復過程の政治経済学)

日時2012年2月27日(月)
10:00-18:00(受付:9:15より
場所JICA研究所 国際会議場
地図リンク地図
イベント内容

   今般、JICA研究所では“The Second East Asian Miracle?: Political Economy of Asian Responses to the 1997/98 and 2008/09 Crises”と題する公開シンポジウムを開催します。この政治経済学のシンポジウムは、東アジア諸国が1997-1998年のアジア金融危機から経済回復を遂げたこと、さらに2008-2009年の世界金融危機による影響を回避したことに注目し、二度の危機にどのように対処したのか、その政治過程を分析するものです。

  1960年代以降、東アジアの国々は「東アジアの奇跡」と呼ばれる急速な経済成長を遂げました。1997-98年には金融危機に見舞われましたが、各国は力強く回復し、2008-09年の世界金融危機に対しても強い抵抗力を発揮しました。東アジア諸国は、多くの後発国や開発途上国が直面する経済のグローバル化を上手く乗り切ってきたと言えましょう。しかし、この「第二の東アジアの奇跡」のメカニズムはほとんど説明されていません。

  今回のシンポジウムに参加する研究者は、共通の観点に立ってこの問題を考察しようとしています。それは、東アジア諸国が二度の金融危機を克服できたのは、国内の様々な政治経済制度や政府・市場関係が、経済のグローバル化に上手く適合して結び付いたためである、という観点です。そこから次の課題を導くことができます。すなわち、各国の二つの危機への対応や帰結はどのようなものだったのか。その反応は国内社会の合意を反映したものなのか。それとも意見が対立するようなものだったのか。そして、グローバル化に適合した各国の制度や政府・市場関係が、「第一の東アジアの奇跡」の時代から続くものであれ、危機後に変化したものであれ、それらは今後の経済発展の持続性に資するものなのか。

  これらの課題に取り組むべく、JICA研究所は海外の研究者を招いて、グローバル金融に対する脆弱性、中所得国の罠、政府と企業の関係、マクロ経済の安定、貿易戦略、公営企業の民営化などの具体的なテーマから研究に取り組んできました。海外からは、米国、台湾、インドネシア、タイ、韓国、中国の大学から9名の政治学者と経済学者が、JICA研究所からは3名の研究員がそれぞれ参加しています。これまで各研究者は個別のテーマについて、ワーキングペーパーを執筆し、2010年9月と2011年2月にはワークショップを開催して、相互に内容を精査してきました。

  今回のシンポジウムでは、そのうち7名の海外研究者と2名のJICA研究所の研究員が、これまでの研究の成果を発表します。この成果を通じて、東アジア地域における経済発展の持続性について示唆を得ることが期待されていますし、また、中所得国として成長を続ける同地域について援助戦略はどうあるべきか、再検討することにも寄与すると考えられます。


                                                                                [ プログラム]
                                 *各発表題目・順番については調整中のため、変更の可能性があります。


10:00 – 10:05  開会の辞   細野昭雄(JICA研究所所長)

10:05 – 11:50  セッション1  比較の観点から見た金融危機と危機への対応
司会 朱雲漢(Chu Yun Han、台湾、中央研究院)

報告1  グローバル金融と二つのアジア危機
            T.J.ペンペル(米国、カリフォルニア大学バークレー校)
報告2  日本——長期的停滞の政治経済
             恒川惠市(JICA研究所、政策研究大学院大学)
報告3  中国と韓国の輸出主導型成長における銀行セクターの役割についての考察
             ジャン・クロード・マスワナ(JICA研究所)
討論     荒巻健二(東京大学) / トーマス・ペピンスキー(米国、コーネル大学)

12:00 – 13:15  昼食

13:20 – 15:05  セッション2  各国における経済運営の経験(その1)
司会  T.J.ペンペル

報告1 輸出志向の東南アジアにおける経済アップグレードの政治
           リチャード・ドナー(米国、エモリー大学)
報告2 経済危機と政治危機の間——タイの競争的な自由貿易協定
           ティティナン・ポンスティラック(タイ、チュラロンコン大学)
報告3 数々の問題(しかし危機はそうじゃない)——東南アジア島嶼国における政治ビジネスと対外的脆弱性
            トーマス・ぺピンスキー(米国、コーネル大学)
討論    佐藤百合(アジア経済研究所)/ 曺和淳(Jho Whasun、韓国、延世大学)

15:05 – 15:25  休憩

15:25 – 17:10  セッション3  各国における経済運営の経験(その2)
司会  リチャード・ドナー

報告1 東アジアの経済的回復力の謎を解く——台湾の事例
            朱雲漢(Chu Yun Han)
報告2 民営化への道——韓国の公共セクターにおける戦略的民営化
            曺和淳(Jho Whasun)
報告3 1997年危機後の金融再建とリーマン・ショックの衝撃——韓国とタイの金融システムの経路依存性
            岡部恭宜(JICA研究所)
討論    高安雄一(大東文化大学)/ティティナン・ポンスティラック

17:10 – 17:15  閉会の辞  恒川惠市(JICA研究所シニア・リサーチ・アドバイザー)

*変更箇所:斜文字となっております。

 

主催者JICA
言語英語(英日同時通訳付)
参加費無料
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問い合わせ先JICA研究所 企画課(担当:上野・池ノ谷)
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TEL: 03-3269-2959 FAX: 03-3269-2054



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