【終了】プロジェクト・ヒストリー『マタディ橋ものがたり—日本の技術でつくられ、コンゴ人に守られる吊橋』出版記念オンラインセミナー

掲載日:2022.03.24

イベント |

イベント内容

JICA緒方貞子平和開発研究所では、これまで行ってきたJICAの事業を振り返り、その軌跡と成果を分析してまとめた書籍「プロジェクト・ヒストリー」シリーズを刊行しています。本シリーズの第26弾として、『マタディ橋ものがたり—日本の技術でつくられ、コンゴ人に守られる吊橋』を刊行しました。

アフリカ中央部に位置し、日本の約6.2倍の面積を持つコンゴ民主共和国は、豊富な鉱物資源を持つ国。1960年に独立後、国際的な援助合戦の中、鉱物資源を大西洋に臨む港まで運ぶ鉄道を日本が建設することになりました。オイルショックによる世界的インフレの影響を受け、橋梁と取り付け道路の建設に支援の規模は縮小されましたが、本州四国連絡橋建設に向けて研究開発が進んでいた最新の日本の技術を採用した結果、大河コンゴ川に架かるマタディ橋を本格的な鉄道道路併用吊橋として円滑に設計・建設することができました。マタディ橋が完成したのは1983年と日本の瀬戸大橋より5年も早く、コンゴ民主共和国と日本の友好のシンボルとなりました。

しかし、1991年のキンサシャ暴動の発生による政情不安のため、日本からの支援は途絶えます。不足する資金、調達困難な材料、維持管理の必要性への理解が少ない社会、足りない技術や経験、権力争いに影響される人材の配置、国内や隣国との紛争による人材の流出…。こうしたさまざまな困難に見舞われながらも、日本人エンジニアから吊橋建設と維持管理の技術を学んだコンゴ人エンジニアたちは、日本人が魂を込めて伝えた「橋を愛するこころ」を胸に、40年近く日々の点検と維持作業を続け、マタディ橋を大切に守り続けてきました。

2022年3月24日に、同書の出版を記念したセミナーを開催します。同書の著者グループ代表者による書籍紹介、現地から届いたマタディ橋紹介動画の放映に続き、マタディ橋での経験から得た学びや知見をどのように今後のインフラ事業に活用していけるのか、有識者によるパネルディスカッションを行います。

プログラム

●開会あいさつ 
牧野耕司 JICA緒方貞子平和開発研究所 副所長

●著者による書籍紹介
辰巳正明 著者グループ代表(㈱オリエンタルコンサルタンツグローバル技術顧問)

●マタディ橋紹介動画(現地からの報告)

●パネルディスカッション
モデレーター
飯村学 JICA安全管理部 審議役(JICAコンゴ民主共和国初代事務所長)

パネリスト
辰巳正明 著者グループ代表(㈱オリエンタルコンサルタンツグローバル技術顧問)
花岡伸也 東京工業大学 教授

●質疑応答

●閉会あいさつ 
小泉幸弘 JICA社会基盤部 次長

問い合わせ

JICA緒方貞子平和開発研究所(担当:高旗)
メール:ditas-rsunit@jica.go.jp

申し込み方法

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