『Applying the Kaizen in Africa: A New Avenue for Industrial Development』
JICA緒方研究所について
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サブサハラ・アフリカは、長らく経済が停滞している地域として見なされてきましたが、この20年間は高い経済成長を見せています。しかしこの成長は、石油をはじめとした天然資源の価格高騰にけん引されてきたものであり、持続可能な経済成長に不可欠な生産性の向上によるものではありません。
オープンアクセスが可能な同書の編者らは、「生産性の向上を経済成長の原動力にするためには、マネジメント能力の養成が必須条件だ」と述べています。そして品質と生産性の向上のために、日本式の管理手法であるカイゼンを導入することが、アフリカにおける産業開発の効果的な出発点であると議論しています。
また、同書はあるべき支援の論理的な順序を提案しています。まず起業家に向けてのカイゼンについてのトレーニング(Training)から始まり、次にインフラ投資(Infrastructure investment)、資金援助(Financial supports)が続くというもので、頭文字をとって「TIF戦略」と名付けられています。
神戸大学大学院経済学研究科の大塚啓二郎特命教授、JICAの神公明産業開発・公共政策部専任参事、政策研究大学院大学(GRIPS)の園部哲史副学長が編者として携わりました。
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