『Regional Cooperation for Peace and Development: Japan and South Korea in Southeast Asia』

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Regional Cooperation for Peace and Development: Japan and South Korea in Southeast Asia

日本と韓国は、米国との同盟や安全保障上の脅威といった類似点を共有していますが、軍事力を用いた“伝統的”な安全保障の分野では、ほとんど協同していません。しかし、両国の“非伝統的”な分野での安全保障における協力がさまざまな重要な変化をもたらし得ると本書は論じています。

多国間の安全保障を担う組織の欠如や、周辺国からの安全保障上の脅威などの近年の情勢に鑑み、日本と韓国は国際社会での存在感を高めるため、それぞれ平和構築、開発、人間の安全保障分野での貢献に努めてきました。本書では、日本と韓国が展開する“ニッチ・ディプロマシー”について議論しています。

本書の最終章では、こうした非伝統的安全保障分野の協力が、被援助国である東南アジア諸国の平和構築に寄与するだけでなく、日本と韓国の信頼構築にもつながる可能性を秘めていると論じています。さらに、非伝統的安全保障分野での協力の効果は、伝統的安全保障分野にも波及し得ると述べています。

JICA研究所の武藤亜子主任研究員は、石川幸子JICA国際協力専門員(平和構築およびASEAN協力)と共に、4章「Japanese contributions to peacebuilding, development, and human security in Southeast Asia」を執筆しています。また、石川専門員は、本書の編者を務めたブレンダン・ハウ教授と共に、2章「Conceptual framework and intersections: peacebuilding, development, and human security」も執筆しています。

Routledge ウェブサイト

編者
ブレンダン・ハウ
発行年月
2018年11月
出版社
Routledge
言語
英語
ページ
134ページ
関連地域
  • #アジア
開発課題
  • #平和構築
研究領域
平和構築と人道支援
ISBN
978-1-138-32240-0 (Hardcover)
978-0-429-45206-2 (eBook)