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Industrial Policy and Economic Transformation in Africa

Industrial Policy and Economic Transformation in Africa

アフリカの持続的な成長と人びとの生活向上につながる経済転換をいかに進めるか。本書は、これをテーマとしたJICA研究所とアメリカ・コロンビア大学政策対話イニシアチブ(Initiative for Policy Dialogue: IPD)との共同研究から生まれました。

スティグリッツ教授は、「小さな政府」「規制緩和」「市場原理」「財政緊縮」などを基本的な考え方とする"ワシントン・コンセンサス"に基づく経済改革により、サブサハラアフリカでは1970年代後期以降、"失われた25年"とも呼ぶべき経済低迷が続いたとの立場をとります。近年は、年率5%を超える成長を取り戻してはいるものの、アフリカ全体の状況は、経済構造の転換は進まず、産業空洞化は止まらず、国民1人あたりの収入は2004年になってようやく1974年の水準に戻ったといいます。

「持続的な成長のために経済構造の転換を図ろうとするならば、政策立案者たちは"ワシントン・コンセンサス"に対する意識を転換しなければならない。"ワシントン・コンセンサス"は、教育の効果を過小評価し、改革の速度や優先順位、改革実行の能力を軽視し、統治能力の向上に目を向けなかった。その一方、市場の効率性、安定性、発展性に過度の信頼を置いた」

そして本書は、工業のみならず、IT、農業、金融を含むすべての経済分野にまたがる政府の産業政策の重要性を指摘します。

本共同研究の成果は、2013年に横浜市で開催された第5回アフリカ開発会議(TICAD V)などでも議論されてきました。今回、IPDの代表者で、ノーベル経済学賞受賞者のジョセフ・スティグリッツ教授と、IPDの上席研究員であるアクバル・ノーマン氏を編者とする書籍として発刊されました。

本書では、JICA研究所の細野昭雄シニアリサーチアドバイザーが産業戦略と経済構造転換について執筆。島田剛元主任研究員(現招聘研究員)は、エチオピアの事例を基に、産業政策改革の経済的意義について執筆しています。

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