No.7 Mechanization, Intensification, and Extensification of Agriculture: Evidence from Rice Farming in Tanzania

  • #ディスカッション・ペーパー

近年、サブサハラ・アフリカにおいて農業機械化に注目が集まっている。しかし、農業機械化が小規模農家に与える影響については十分な研究がなされていない。特に、これまで大型トラクターと小型トラクターの比較は行われてこなかった。本研究ではタンザニアの3時点のパネルデータを用いて、大型トラクター、小型トラクター、及び牛耕が稲作の技術採用、土地生産性、労働投入及び労働生産性に与える影響を検証する。分析にはMultinominal endogenous treatment effect model及びMundlak-Chamberlain devicesを用いて、可能な限り農家による機械利用の内生性をコントロールした。その結果大型トラクターは耕作面積の拡大と労働生産性の向上に寄与するが、土地生産性を減少させることが明らかになった。他方、小型トラクターは耕作面積の拡大と労働集約的な技術の採用、単位面積当たりの収量を向上させるが、労働生産性には影響がないことが明らかになった。これらの結果は大型トラクターと小型トラクターが稲作生産向上に対して別の役割を果たしうることを示唆している。

キーワード:稲作、農業機械化、農業生産性、サブサハラ・アフリカ、タンザニア

著者
Eustadius F. Magezi、 中野 優子、 櫻井 武司
発行年月
2023年3月
言語
英語
ページ
45ページ
関連地域
  • #アフリカ
開発課題
  • #農業開発・農村開発
研究領域
開発協力戦略
研究プロジェクト