Exploring User Incentive Mechanisms for Sustainable Water Infrastructure Management – An Institutional Analysis of Rural Water Supply Systems in Senegal

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他の発展途上国と同様、サブサハラアフリカ地域では、住民による地方給水インフラの持続的管理に課題を抱えています。このため給水インフラの持続的管理に向けて、いかにして水利用者を動機づけることができるかが重要となります。

本研究では、共用資源(Common Pool Resources: CPRs)管理の理論枠組みを用いて、セネガルの二つの村の異なる期間を対象としたケーススタディーを実施し、水の利用者による継続的料金支払い行動の背後にあるインセンティブの仕組みを検証しました。

筆者の先行研究に基づき、本研究でも、1)深井戸の水を好む度合、2)供給される水に対する満足度、3)他の利用者への信頼度、の3要因が水利用料支払いに最も関係していることが分かりました。他の2要因である、料金の未払いに対する制裁と給水システムの管理に参加することの集団的便益については、特定の状況下においては関係するものの、影響はそれほど明確ではないという結果になりました。事例研究を通じて、筆者の先行研究において明らかにされた要因が、実際の事例理解に役立つことが確認されました。

本論文は、名古屋大学大学院国際開発研究課の国際開発研究フォーラムのウェブサイトに掲載され、以下のリンクからダウンロードできます。

著者
花谷 厚
発行年月
2016年8月
言語
英語
ページ
22ページ
関連地域
  • #アフリカ
開発課題
  • #水資源