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A Human Security Perspective in Understanding Risk Information During the COVID-19 Pandemic

本論文は、「Our World at Risk: Transforming Governance for a Resilient Future」をテーマに掲げた国連防災機関によるレポート「Global Assessment Report on Disaster Risk Reduction 2022(GAR2022)」への寄稿論文です。現在の新型コロナウイルス感染症のパンデミックを背景に、リスク情報と人間の安全保障の関連性を検討しています。パンデミック時における人間の安全保障に関する懸念が、リスクに対する人々の認識をどのように高めるかを中心に議論し、危機の際に人々の保護とエンパワメントを推進する上でのリスク情報の重要性について言及しています。

本論文は、東京、千葉、神奈川、埼玉の4つの都道府県に住む日本人と外国人を対象とした調査の結果を分析しています。調査項目は、求めた情報の種類、情報探索の頻度と課題、情報源への信頼度合、新型コロナウイルス感染症対策の受容度合、2020年のパンデミック初期の数ヵ月間における情報探索に関連する特定の懸念でした。

人間の安全保障の観点から見ると、安全が脅かされる状況が継続し、拡大する場合であっても、リスク情報があることで、適切な対応を取りやすくなります。状況に応じた十分な情報があれば、不安をなくすことはできなくても、減らすことはできます。また、リスク情報を得ることで、潜在的に安全が脅かされる状況における脆弱性を評価するのに役立ちます。そのため、リスク情報が適切に伝達されれば、それが貴重なリソースになるとしています。また、本論文は、新型コロナウイルス感染症などの脅威に対応するには、リスク情報発信の強化への投資と、テクノロジーを活用し、状況に応じた情報発信を通じたリスク情報に基づくガバナンスが求められることを強調しています。リスク情報を人間の安全保障を展開するフレームワークと合わせて活用することで、自分自身、コミュニティー、グループのために合理的かつ健全な選択を行うことが可能となり、新型コロナウイルス感染症によるさまざまな脅威への対応において、人々を保護し、エンパワーすることができるとしています。

本論文は、研究報告書「A Human Security Perspective on Information Access and Use During the COVID-19 Pandemic」に一部基づいています。

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