Personal Intergroup Contact Between Different Groups of Ex-combatants and Civilians: Evidence From a Behavioural Experiment in Rwanda

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葛藤関係にあるグループ間における個人的な交流は、偏見や差別を低減し、グループ間の関係性をよくすることが知られています。しかし、紛争後の社会で、実際にどのような個人的交流が偏見を軽減するかについてはよく知られていません。

本研究では、障害を持つルワンダの3種の元戦闘員(国軍、旧国軍、武装グループ)および一般障害者との間における、対面での個人的交流の影響をフィールド行動実験にて調査しました。合計444人が、個人化(自己開示、自他の比較、共感)の程度の高い条件と低い条件の下で、無作為に決められたグループが違うペア、もしくはグループが同じペアと交流を行い、チーム選好、スキル評価、および印象形成における集団間バイアスが測定されました。その結果、国軍の元戦闘員と一般市民の間では、個人化の程度が高いよりも低い場合の方がグループ間に前向きな影響を及ぼすことが明らかになりました。

一方で、3種の元戦闘員間では、個人化の程度が高い方がより前向きな影響を及ぼす傾向を示しました。結びに、紛争影響国における接触仮説の妥当性およびビジネスパートナーシップによる融和効果の可能性などについて議論しました。

本論文は、2022年2月にジャーナル「European Journal of Social Psychology」第52巻1号に掲載されました。

著者
大貫 真友子、 青柳 恵太郎、 Takasaki Yoshito
発行年月
2022年2月
言語
英語
ページ
17ページ
関連地域
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