New Challenges to Japan’s Indo-Pacific Vision: COVIDtivity and the 2020s ‘Kindleberger Moment’

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コネクティビティ(連結性)インフラとその資金調達は、第二次世界大戦後と冷戦後の日本の外交と開発協力において常に重要視されてきました。インド太平洋構想においても、日本の国際的なインフラ構想が前面に据えられました。

しかし、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、2010年代に形成されたコネクティビティを取り巻く状況は変化しました。コネクティビティの切断と再連結を通じて、世界および地域レベルのコネクティビティにさまざまな面で影響が生じました。

グローバルバリューチェーンの破壊と再形成が起こり、人の移動への影響が生じ、国や商業関係者はコネクティビティ、インフラ、ファイナンスへのアプローチについて、再調整することを求められました。また、この危機により、公共財の提供における主要国の新たな競争と協力の機会も生まれました。

本論文は、2020年代初頭の新型コロナウイルス感染症のパンデミック下で、アジア・ユーラシア諸国に対する日本の開発協力と外交において、コネクティビティインフラとファイナンスが果たす役割がどのように変化しているかを検討します。さらにこの分析では、特にアジアに焦点を当て、譲許的融資と主要国の「安定化」をもたらす役割に関するチャールズ・キンドルバーガーの理論を、新型コロナウイルス感染症時代のコネクティビティの分野に適用できるかどうかを検証します。

本論文はEuropean University Instituteのウェブサイトで公開されました。

著者
ニコライ・ムラシキン
発行年月
2022年10月
言語
英語
ページ
19ページ
関連地域
  • #アジア
開発課題
  • #日本の開発協力