JICA緒方研究所

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ワーキングペーパー

No.40 Policy Challenges for Infrastructure Development in Asian LICs: Lessons from the Region

本ペーパーは、アジア低所得国のインフラ整備に関する政策課題を議論する。アジア低所得国は長年に亘りインフラを整備してきたが、概してその質・量ともに依然不十分であり、次の点に留意して改善を図る必要がある。第1に、政府の財政力や様々な能力の制約のため、インフラ事業の優先順位付けが不可欠である。まず、集積経済、生産工程細分化、急成長する大規模市場の恩恵を享受するため、ロジスティックス等の地域をつなぐ(spatially connective)インフラを整備すべきである。また、気候変動(適応、緩和)は、インフラの設計や優先順位づけに従来以上に考慮される必要がある。第2に、アジア低所得国では、政府の資金・能力不足を補完する官民パートナシップ型インフラ事業が近年増加傾向にある。更なる増加のため、民間部門の役割明確化、投資環境・政策制度の改善、採算性ある案件の形成等に、政府は取り組む必要がある。第3に、今後も公共部門がインフラの整備・規制の中心を担うであろうが、その改善には各国事情に即した粘り強い努力が必要である。最後に、ドナーは、インフラ整備の促進のため、資金供与・技術協力・能力開発を通じて引き続き支援すべきである。

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