No.103 The Effect of Disability and Gender on Returns to the Investment in Education: A Case from Metro Manilla of the Philippines

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本論文はフィリピン・マニラ首都圏の障害者の教育投資における収益におけるジェンダーの影響を分析する。障害者間でのジェンダーの影響を明らかにするために、マニラ首都圏で収集された肢体不自由、聴覚障害、視覚障害をもつ障害者の調査データを用い、賃金関数の連続性、非連続性、また分位点回帰の計量経済学的な3つの推計方法を行った。実証分析の推定の結果、健常者の間ではジェンダー平等が観察されるフィリピンにおける労働市場でも障害をもつ女性は不利な立場に直面していることが示唆された。進学の決定、労働市場への参加への内生性の原因となるサンプルセレクションをコントロールし、教育収益率は24.9%から38.4%の範囲と推定された。しかしながら、それぞれの障害を男女間に分類したダミー変数を用いると、ジェンダーと障害両方からの二重の不利な側面が観察された。さらに非連続的な教育収益率を考慮することにより、女性が障害を持つことが男性よりも影響を与え、学業証書を持つことが労働市場におけるシグナリングの機能の役目をしている可能性を示唆している。

著者
ラミチャネ・カマル、 渡辺 貴行
発行年月
2015年4月
関連地域
  • #アジア
開発課題
  • #教育
研究領域
開発協力戦略
研究プロジェクト