JICA緒方研究所

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ワーキングペーパー

No.155 A New Perspective on Conflict Resolution in Asia: Integration of Peace and Development for the Philippines

フィリピン政府とモロ・イスラム解放戦線(MILF)の和平プロセスは、新しいタイプの紛争解決の道を示唆している。この和平プロセスは、交渉による平和の創造(peacemaking)のみならず、開発に加えてハイブリッドとでも呼ぶことのできる平和の維持(peacekeeping)を包括している。

日本によるミンダナオ紛争影響地への援助は、国際停戦監視団、ミンダナオ・タスク・フォース、並びに日・バングサモロ・復興開発イニシアチヴ(J-BIRD)から成る三角協力を通じて人間の安全保障を具現化している。特に、日本の国際停戦監視団への参加は、平和と開発を結びつけることによってより包括的な援助を実現するための新たな道を開いた。

日本は、2008年に和平交渉が暗礁に乗り上げた後もミンダナオの現地に留まった。正に、脆弱な停戦合意の下で現地のコミュニティと人々のエンパワーメントが必要とされた時期であった。日本は、現場での安全対策のサポートを得ながら紛争影響地域での支援を継続した。これと並行して、平和の定着(COP)セミナーは、現地のコミュニティと和平交渉団を繋ぐことによって現場の声を和平プロセスに反映させていく役割を果たした。

和平プロセスが中断していた危機的な時期に、日本によるこのような重層的な努力は、現地のコミュニティに平和への希望を与えることに貢献した。

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