No.199 Barriers to Public Pension Program Participation in a Developing Country

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途上国において、公的年金加入率の向上は重要な政策目標である。我々は、人々の年金加入を妨げると考えられる3つの制約を検証すべく、モンゴルにおける約40%の村落を対象にランダム化比較試験(RCT)を実施し、行政データを用いて分析を行った。結果、年金の副次的な便益(障害年金及び遺族年金)に関する情報を提供しても、年金支払いを促進するという証拠は得られなかった。しかし、携帯電話による保険料支払い方法に関する情報や、国際援助機関から年金行政機関への専門家派遣に関する情報を提供すると、年金支払いを促進することが明らかになった。これらの分析結果は、主観的な取引コストや信頼が公的年金への需要と関連していることを示している。また、国際援助が人々の公的サービスへの認識を変化させることで、人々の公的サービスへの参加を促進しうることも示唆している。

キーワード:ランダム化比較試験、年金、携帯電話、国際援助、情報提供、モンゴル

著者
田中 智章、 山﨑 潤一、 澤田 康幸、 Khaliun Dovchinsuren
発行年月
2019年12月
関連地域
  • #アジア
開発課題
  • #社会保障
研究領域
開発協力戦略