No.230 Risk Management for Smallholder Farmers: An Empirical Study on the Adoption of Weather-Index Crop Insurance in Rural Kenya

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旱魃や過剰降雨に起因する農作物の収量減がもたらす負の厚生効果を和らげる手段として農村地域では天候インデックス型保険が有望視されているが、本稿ではケニア農村部の小規模農家495世帯を対象とした調査データを活用して小規模農家の天候インデックス型保険の加入要因を分析している。本研究では教育年数が保険加入に有意に影響を及ぼすことに加えて、保険商品のより良い理解が保険需要を増加させることが明らかとなった。分析結果からは、新しい金融商品を小規模農村世帯に導入する際には保険商品理解のための教育プログラムをあわせて提供することの重要性が示唆されている。一方、そもそも信頼性の高いインパクト評価を実施するには調査デザインが肝要であり、その点における本分析の限界に留意した上で、本稿が農業保険発展の一助となり小規模農家の厚生向上に役立つことを願っている。

キーワード: 農業、天候リスク、天候インデックス型保険、農村世帯、ケニア

著者
福森 景子、 新井 亜弓、 松本 朋哉
発行年月
2022年3月
言語
英語
ページ
37ページ
関連地域
  • #アフリカ
開発課題
  • #農業開発・農村開発
研究領域
経済成長と貧困削減
研究プロジェクト