No.41 The Labor Market Outcomes of Two Forms of Cross-Border Higher Education Degree Programs between Malaysia and Japan

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「マレーシアと日本間で国境を越えて提供される高等教育学位プログラムの労働市場における成果」

本論文は、マレーシアと日本との間で国境を越えて提供される二つの異なる高等教育学位プログラム(従来型の留学プログラムとツイニングプログラム)がもたらす労働市場での成果を考察している。具体的には、主に工学部系学部卒業者への質問紙調査に基づき、二つのプログラム間で卒業生の就業状況に有意な違いが見られるか、また他のどのような要因が就業状況に関係しているかを分析している。回帰分析の結果によると、二つのプログラム間では、学部取得直後の就業までの期間、現職における職階、現職における月収のいずれにおいても大きな差異は見られない。他方、教育に関する変数のうち学位取得学科、インターンシップ経験、学位取得大学のランキングが、最初の雇用と有意に関係している。現在の職業については、卒業後に得たジュニア・エンジニアとしての資格や英語や日本語の技能が重要であることが示されている。これらの結果は、労働市場での成果を留学目的として捉えた場合、二国間のツイニングプログラムも人材育成の形態として有用であることをを示唆している。

著者
幸田 佳子、 結城 貴子
発行年月
2012年3月
関連地域
  • #アジア
開発課題
  • #教育
研究領域
開発協力戦略
研究プロジェクト