JICA緒方研究所

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ワーキングペーパー

No.56 Conflict Analysis in Virtual States (CAVS):  A New Experimental Method Based on the Extensive Use of Multi-Agent Simulation (MAS) and Geographical Information System (GIS)

本稿では、マルチエージェント・シミュレーション(MAS)および地理情報システム(GIS)に依拠した、国内紛争分析のための新たな研究手法を、その最新の展開に焦点をあてて紹介する。「仮想国家紛争分析(Conflict Analysis in Virtual States, 以下CAVS)」と名付けられたこの手法は、GISデータなど経験データに基づいて仮想的に構成した主権国家の領域上で、国内武力紛争の空間的な動態を、国家の領域的な統合・分裂の過程とともにシミュレートするものである。実在する国家を近似した環境において、制御されたさまざまな仮想実験を行うことで、紛争に対する理解を深めることができるほか、政策介入の効果の事前・事後検証のためのプラットフォームとして活用されることも期待される。このような目的に資するため、CAVSでは、GISデータからMASモデルにいたるまで、現在さまざまな拡張を行っている。本稿では、こうした拡張(たとえば、仮想国家に対する国外からの影響・介入の明示的な取り扱いなど)を、関連する新たな研究プロジェクトとともに概観していく。

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