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フィリピン農村部における成長と貧困削減の実証研究(農業、インフラ、人的資本等の役割及び金融危機の影響)

本研究の目的は、フィリピンにおけるAgrarian Reform Communities(農地改革対象村及び対照群)の全国パネルデータベースを構築することを通じ、①日本が援助3スキームを動員して展開してきた農地改革支援事業のビジネスモデルをミクロレベルで実証分析するとともに、②インフラ(道路・灌漑など)整備に伴う地域内外におけるネットワークの拡大と(農作物、労働)市場の形成、子どもへの人的資本投資や農作物選択など人々の行動にどのような影響を与えるのか、さらには農民組織やトレーダーの役割は何かといった観点も付加した分析を行うことです。加えて、③州・県レベルのパネルデータを用いたセミマクロ分析を行うことで、フィリピン農村の経済発展を阻む要因を地域ごとに特定し、貧困削減への具体的な処方箋を提示することを目指しました。

本研究の調査によって、収集しフィリピン家計パネルデータ、PAGASA気象データ、Department of Agrarian Reform (DAR)提供の農業インフラ関連データを用いた定量分析を行い、農業インフラが家計の生計向上に有意な影響を与えてはいないという暫定結果が得られました。

研究領域
経済成長と貧困削減
研究期間
2008年10月01日 から 2013年03月31日
主査
宮崎 卓
JICA緒方研究所所属の研究者
村田 旭

研究成果(出版物)