終了プロジェクト

ケニア農村部における天候リスク対応策の実証研究

農業のリスクは、その多くを天候要因に負っており、対処法としては、従来からの灌漑、農作物多角化、互助組織などが導入されてきました。しかし、2007年以降、度重なる旱魃の影響で、世界の農業生産量は減少傾向にあります。そうした現状を踏まえ、リスク対応手段としての保険への関心が世界的に高まっています。本研究では、ケニアにおける天候インデックス型保険導入の可能性を検討します。灌漑困難な農地の多いケニアでは、天候要因が、往々にして互助関係にある農民全員に大きな損失をもたらすため、農民の互助作用によるリスク軽減には限界があるといえます。本研究を通じて、ケニアにおける保険の有効性や農村における需要を理解し、関連するJICAの開発協力事業に対して政策提言を目指しました。

現地調査から得たデータの分析をもとに、農民の保険購入における意思決定の要因や保険を購入したことによる次期耕作期への影響についてのワーキングペーパーが執筆されています(2017年度発刊予定)。

研究領域
経済成長と貧困削減
研究期間
2011年06月01日 から 2013年03月31日
主査
小田島 健

研究成果(出版物)