終了プロジェクト

ベトナムにおける医療機関の効率性に関する研究

医療支出をコントロールしながら、いかに国民の医療サービス需要に応えていくかということは、どの国にも共通する大きな政策課題です。しかし、医療サービスには情報の非対称性や不確実性が常に付随するため、アクセスの公平性と市場の効率性を両立させることは容易ではありません。加えて、わが国を含む多くの先進諸国は高齢化による医療支出の増大に直面しており、こうした国々では、医療機関の効率性は、既に政策上の大きな関心事項となっています。ある程度医療システムの整備が進んだ途上国でも、同様の問題意識が生まれつつあります。

本研究では、医療機関の効率性の計測とその要因分析を通じて、個別病院レベルでの効率化策の重要性とともに、医療サービス市場における健全な競争政策のような、病院をとりまく経営環境の整備・改善の重要性についても提言しました。このような研究は、ベトナムの医療に関する様々な課題の俯瞰性を高め、それらの相互関係を整理することに有用です。本調査の終了後、データクリーニングを経て現在ワーキングペーパーを執筆しており、2018年3月に発刊いたしました。

研究領域
経済成長と貧困削減
研究期間
2014年07月30日 から 2015年07月31日
主査
木滝 秀彰

研究成果(出版物)