関西から飛び立ち、途上国で頑張る!派遣中の協力隊を紹介します-Part6-【大阪府】

スタッフより一言:
神前駿太さんは、大学院2年生時の2019年8月にJICA関西市民参加協力課でインターン生として市民参加事業に携わり、大学院修了時にJICA海外協力隊に合格しました。当初、2020年3月には、ガボンに派遣される予定でしたが、新型コロナ感染症拡大により約1年間、日本国内で待機することになり、待機中はこれからの派遣に備え、フランス語の自己学習を行うなど自己研鑽に励んでおられました。また日本に滞在するベトナム人技能実習生および留学生2名に対して、オンラインを通した日本語学習の支援活動を行うなど、待機中の時間を有効に活用されていました。その後、時を経て、2021年3月に派遣されました。2023年3月までガボンで活動予定です。

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配属先の同僚と神前駿太さん(右)

氏名:神前 駿太
出身地:大阪府
隊次:2019年度3次隊(2021年3月から派遣)
職種:コミュニティ開発
JICA海外協力隊参加のきっかけ:
東日本大震災時の世界各国からの支援に感銘を受け、いつかその国の方々に恩返ししたいという想いから国際協力の道を志す。

赴任後のアンケート活動・アンケートから見えた課題

前回の投稿で書かせて頂いた通り、任地での課題および今後どのような活動を行うか明確にするため約1ヶ月に渡りアンケート調査を実施しました。アンケートでは家族構成・宗教などの一般的背景や漁法・漁に出る頻度などの職業的な内容を伺いました。1ヶ月半で150人の漁師の方々に協力してもらうことが叶い、配属先としてもずっと取りたかったデータだったので今回アンケートを実施できてよかったと言ってもらえました。そして、アンケートの分析結果から同地域の様々な課題が見えてきました。各漁師の漁獲量の少なさや販売方法の乏しさなど技術的に不足している点も見えましたが、水産に関わる事業を管理するシステムが作られていないことが配属先および地域が抱える一番の課題ではないかと感じました。また、一つの漁場に漁師たちが集中することによる弊害が生じていることも明らかとなり、それらの課題解決に向けて役割を果たしていきたいと感じました。

今後の活動

上述した課題をもとに配属先と話し合った結果、まずはこの地域で漁師と呼ばれる人たちの水産業をきちんと管理できるシステムづくりをしようと決めました。漁業組合や漁業協会と呼ばれる組織は既にあるものの同地域で加入している漁師はごく僅かです。そのため各漁師が組織へ加入することで、水産業管理・記録が円滑にできるのではないかと考えています。

また、実際に漁業組合などの組織を運営している方々にお話を伺ったところ、漁師の方々の発展を支える経済的な支援なども行なっており組織が果たす役割は非常に大きいことが分かりました。このように既にある組織と水産局がさらに連帯感を持って協働することで同地域の水産業はより発展するのではないかと感じています。そのため、今後の活動では配属先および各組織とどのようにして漁師の方々に組織の重要性を理解してもらうかの仕掛け作りを一緒に考えたいと思っています。

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同僚とLe jus d’oseilleというジュースをいただいた写真。
オゼイユと呼ばれる葉っぱに砂糖を加えたジュースは甘酸っぱく非常に飲みやすいです。