関西から飛び立ち、途上国で頑張る!派遣中の協力隊を紹介します-Part25-【兵庫県】

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氏名:ビーバーズ 侑
出身地:兵庫県
隊次:2021年度2次隊
職種:デザイン

JICA海外協力隊参加のきっかけ:大学で美術を学んでいた頃、夏休みにインドへボランティアに行ったことで国際協力に興味を持ちました。その頃から、『実用的』なクリエイティブをテーマにいつか海外で活動しようと、絵画講師・グラフィックデザイナーとしての実務経験と勉強を国内外で重ねてきました。そして、海外で隊員の方々に出会い「活動のタイミングが来た!」と感じ、参加を決めました。

キルギス共和国について

私は今、中央アジアにあるキルギス共和国という国の首都、ビシュケクで活動しています。ビシュケクに来てから、まもなく1年が経とうとしているところです。応募当初はサバンナで電気を通すくらいから始める覚悟を持っていましたが、ビシュケクは中国やロシアからのモノで溢れ、IT化も進んでおり、ボランティアという言葉を忘れそうになるほど便利な街です。

活動について

私の要請は、そんな近代都市にある職業訓練校で16歳~19歳の若者たちにグラフィックデザインを教えること。生徒たちは日本の若者たちと大差がないほど現代っ子で、時々頭を抱えることもあります。来て早々は、授業中でも生徒たちがスマホばかり見ていることに問題を感じ、スマホやゲーム依存症、思春期についての本を読み漁ったり、他国にいる若き同期隊員たちに思春期時代の心境を尋ねたりもしました。生徒への理解を深めることに努めながら、彼らがどうすれば授業に集中するようになるのかを考えた結果、『個人指導』をするようになりました。生徒の中で習得スピードに大きく差があるため、常に難易度の異なる課題を複数用意しておくことで、生徒は自分がやりたい課題を選んで進めていくことができます。これによって、習得が早く、すぐに退屈してゲームばかりしていた子は、だんだんとゲームをする姿を見なくなっていきました。また、ゆっくり学ぶ子もみんながバラバラの課題をしているので焦る必要もなく、マイペースに取り組めるようになりました。
初めはたった10か月でデザインを学ぶなんて⁈と思いましたが、10代でスイッチが入った子の習得スピードには圧倒されることもしばしば。今では生徒それぞれの性格を推しはかりながら、退屈させない課題を考える時間が楽しみになっています。

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生徒の考えを聞きながら一緒に課題に取り組んでいます

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生徒それぞれが黙々と制作中

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手描きの基礎練習も始めました

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