第1回SDGsフォトコンテスト 入賞作品発表

第1回SDGsフォトコンテストは2021年9月21日~11月3日までの間に作品を募集し、333人の方々から合計417作品のご応募がありました。
ご応募いただいた皆様、たくさんの素敵な作品をありがとうございました。

このページでは入賞した特別賞4作品(JICA沖縄所長賞、沖縄県知事賞、浦添市長賞、沖縄電力賞)、部門賞5作品(一般部門2作品、大学・専門学校部門1作品、高校生以下部門2作品)の計9作品をご紹介させていただきます。

本コンテストは「身近なことから見つけよう!世界とつながるうちなーのSDGs」をテーマに、写真の技術面ではなく、写真に込められたSDGs実現への想い(タイトル・メッセージ)を重視して開催いたしました。

「沖縄×SDGs17のゴール」を様々な観点から切り取ったユニークなメッセージやインパクトのある写真が出揃い、入賞作品を決定するのは非常に難しかったですが、改めてSDGsの多様性や未来への可能性を感じられるコンテストとなりました。
ぜひ、入賞作品や応募作品をご覧いただいて、沖縄の身近にあるたくさんのSDGsについて気づき、考えを深める機会としていただければ幸いです。

JICA沖縄所長賞「支え合い」

【画像】

氏名:譜久山 ゆかり
SDGsゴール番号:1、3、17
メッセージ:
アフリカから沖縄に来て3年。介護の現場で働いています。言葉も何も分からない状態でも職場の方々のご指導のおかげで、毎日頑張って働いています。
日本語はまだまだですが、利用者の方々から少しずつ学んでいます。日本の超少子高齢社会とアフリカの貧困。支え合いで乗り越えられそうな気がします。
講評:
グローバル社会の一員として、世界全体で共に支え合うことの大切さが伝わる作品です。
私たちの社会は超少子高齢による労働人口の不足を外国籍の方々に支えてもらっている現実があります。沖縄の介護現場もその1つで、アフリカだけでなく様々な国の方々が働いています。JICA沖縄では、国籍や民族等の異なる人々が互いの持つ文化の違いを認め合い、対等な関係を築き、共に暮らす多文化共生社会の実現のために尽力しています。
国際色もあり、現在の社会をしっかり捉えられていることからJICA沖縄所長賞に決定しました。

沖縄県知事賞「みんなで救う命とキャップ 救える命をこぼさない」

【画像】

氏名:河野 瞳子
SDGsゴール番号:3、13
メッセージ:
沖縄県内の家庭から出されるペットボトルキャップを回収しワクチンへ。私たちが出来る身近なSDGs。
一人でも多くの命を助けたいキャップも命もこぼさない。誰一人取り残されない世界へ今、自分に出来ることをできるだけ。
講評:
若い世代が自ら考え行動し、他者の行動変容を促す魅力ある作品です。
タイトルが印象的で、救う「命」と手でこぼさないようにすくう「キャップ」がつながり、救える命だけでなく救えるはずの命も取りこぼさずに救いたいというメッセージを感じました。
SDGsの各ゴールが目指す、誰一人取り残さない社会の実現に向け、「自分にできることをできるだけ」始めることは重要なメッセージです。
他者にも響きやすいメッセージと生徒たちの行動力が、これからの沖縄のより良い未来へつながることから、沖縄県知事賞に決定しました。

浦添市長賞「ヤドカリと僕」

【画像】

氏名:ナカマ 富士香
SDGsゴール番号:14
メッセージ:
おじいちゃんと浜辺で見つけたヤドカリさん。ヤドカリも含め沖縄の海の生き物が安心して生きていける環境を考え、実践していけますように。
講評:
メッセージが子どもの視点で語られていて、まだ小さい子どもの「自分」が、おじいちゃんの温かみのある大きな手のひらから、ヤドカリ(沖縄の宝)を受け取って、未来へ継承することを心に刻む物語のワンシーンが自然とイメージできる作品です。
ヤドカリは残していきたい沖縄の宝を凝縮しているようで、大切にしていきたいものがこの1枚に詰まっていると感じさせられ、心を動かされる写真であることから、浦添市長賞に決定しました。

沖縄電力賞「風力発電でより良い暮らしを!」

【画像】

氏名:根間 琉乃介
SDGsゴール番号:7、11
メッセージ:
風力発電は、時間を取らないで 二酸化炭素の排出も抑えるメリットがあります。現在は、化石燃料に頼りすぎ、地球温暖化などの環境への負担が問題視されています。
宮古島の風力発電では、省エネと再生可能エネルギーに関する取り組みとして大きな役割を果たし、私たちの暮らしを支えてくれています。
講評:
私たちの暮らしに電気エネルギーは欠かせませんが、白い砂浜と海の自然、対岸には自然環境を利用した風力発電という構図に、持続可能性を感じる作品です。
島嶼県である沖縄では、輸入する化石燃料や枯渇燃料のみに頼らない、再生可能エネルギーの導入・推進は非常に重要です。特に、自然環境を活かしたエコアイランド宮古島での取り組みは、ほかの地域のモデルとなっていることから、沖縄電力賞に決定しました。

一般部門賞「プロギング(いつでも何処でも、その一歩が君の世界を豊かにする)」

【画像】

インスタグラムアカウント名:nago_plogging2016
SDGsゴール番号:3、4、11、12、14、15、17
メッセージ:
失われゆくまほろば、子と自然が共にある未来を守る為に。人との距離が遠い今だからこそ、プロギングというSDGs活動を通して人と人との交流。大人から小さい子までが融合しやんばるの自然を感じつつゴミを拾いながら、海、山、街を軽快にジョギングしています。捨てる軽さ、拾う重さ、心に花を咲かせよう。
講評:
プロギングとは、ゴミ拾いとジョギングを合わせたスウェーデン発祥のフィットネスのことで、エコ活動と運動が同時にできる新感覚のSDGsの取り組みです。
身近なチャレンジとして好感が持て、大人や子どもに関わらず「ごみのポイ捨て」を自分事として捉え、行動し、他者の行動変容を促す作品となっています。
タイトルとメッセージのつながりも素晴らしく、走る&ゴミを拾う行動に踏み出す一歩でいつでもどこでもSDGsに貢献でき、それが自分の世界を豊かにすることにもつながっていくとの想いが伝わってきます。

一般部門賞「エコでクリーンな暮らし」

【画像】

インスタグラムアカウント名:okinavi_global
SDGsゴール番号:7、9、11、12
メッセージ:
「使いたい時に、使う分だけ」
通勤、買い物、オフィス近隣の営業活動までもシェアサイクルを活用しています。
モノレールやバスとの接続も便利で、適度な運動が健康増進にも効果的です。
シェアリングエコノミーで実現するエコでクリーンな暮らしが沖縄の綺麗な風景を守ること、住み良い街づくりに繋がる。
講評:
車社会の沖縄県でも、新しい生活様式の一つとしてシェアサイクルが南部方面では徐々に定着しつつあり、モノレールの延長とともにその動きが広がってほしいという視点からも考えさせられる作品です。
また、メッセージにある「使いたい時に、使う分だけ」という考え方はとても重要で、個人ですぐに始められるSDGsの取り組みをイメージできます。
エコかつすぐに誰でも取り組めるシェアサイクルが、シーサーや青い空、モノレールの構図の中に調和していることから、この風景が新しい沖縄らしさになるのではないかと感じさせてくれます。

大学・専門学校部門賞「琉球空手」

【画像】

氏名:照喜名 星来
SDGsゴール番号:4、14
メッセージ:
沖縄の伝統でもある空手は、大人から子に受け継がれているイメージがありそれは、質の高い教育だと感じゴール番号4の『質の高い教育をみんなに』を選択しました。また、沖縄の美しい海を守りたいという気持から、空手×海にしました。
それが、ゴール番号14の『海の豊かさを守ろう』に当てはまります。
講評:
沖縄発祥の空手を身体面だけでなく精神面を含めた「質の高い教育」としてとらえた発想がすばらしく、沖縄らしい作品です。
タイトルとメッセージから、この少年の迫力のある空手演舞と海の組み合わせが、守礼の邦を築いた伝統と悠久の海を越えて世界に広がる平和な心のイメージを想起させてくれます。

高校生以下部門賞「宮古島の竹を使った門松作り」

【画像】

氏名:金城 莉希斗
SDGsゴール番号:12、15
メッセージ:
宮古島の竹とおがくずを再利用した門松づくりをしました。
おがくずを再利用することで捨てることなく環境にやさしく、宮古島ならではの門松を制作することができました。これからも自分たちからできる、自然を守る取り組みをしていきたいです。
講評:
メッセージの環境への優しさと写真から溢れる高校生の未来の創り手としてのエネルギーの対比がとても良い作品です。
地域のものを材料に、家々の繁栄と健康、来年も良い年になりますようにと願いを込めて製作している動きが伝わってきます。
審査委員から「ぜひ買いたい!」という声が上がる、取り組みのユニークさも魅力です。

高校生以下部門賞「バイオ・リン作り」

【画像】

氏名:奥浜 脩太
SDGsゴール番号:6、8、9、12、14、15
メッセージ:
私たちは、牛糞や本校の食と環境科フードクリエイトコースの実習で出た魚の骨などの廃棄物を再利用して、有機質肥料を作っています。
廃棄物を活用し、環境に配慮した有機質肥料で、宮古島の生活に欠かせない地下水を保全することにも繋がり、持続可能な島の貢献に役立てています。
講評:
一見すると工事現場の写真ですが、メッセージから環境に配慮した土づくりとその土を通る地下ダムの水までつながっていくストーリーやタイトルのユニークさも魅力がある作品です。
宮古島は島特有の地質を利用した地下ダムの水を農業用水として活用していることで有名です。
持続可能な島づくりとして、廃棄物を活用した有機質肥料をつくることで、地下水の水質向上や田畑の農作物によい影響を与え、島の人々の暮らしに貢献していると、高校生たちが自信を持って取り組んでいることが伝わってきます。

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