パレスチナ向け無償資金協力贈与契約の締結:感染性廃棄物由来の感染症拡大防止に貢献

【SDGsロゴ】すべての人に健康と福祉を

【SDGsロゴ】1住み続けられるまちづくりを

2023年2月21日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、2月19日、ラマッラにて、パレスチナ自治政府との間で、「感染性廃棄物管理改善計画」を対象として10億600万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

近年、世界的に新型コロナウイルス感染症が拡大・長期化する中、パレスチナにおいても医療施設で発生した感染性廃棄物の発生量が増加の一途にあります。廃棄物管理サービスを行う広域行政カウンシルにおいては、廃棄物の収集・運搬、無害化処理、及び、最終処分にかかる負担が急増しています。

このような状況を踏まえ、パレスチナのヨルダン川西岸地区において、感染性廃棄物の無害化、収集運搬及び最終処分に必要な機材を整備することにより、同地区における感染性廃棄物管理体制の強化を図ります。本事業は廃棄物由来の感染症拡大防止に寄与し、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール3(すべての人に健康と福祉を)、ゴール11(住み続けられるまちづくりを)に貢献します。 

案件の詳細は以下のとおりです。

【案件基礎情報】
国名 パレスチナ自治区
案件名 感染性廃棄物管理改善計画(The Project for the Improvement of Infectious Waste Management)
実施予定期間 23ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 パレスチナ自治政府 地方自治庁、各広域行政カウンシル
対象地域・施設 ヨルダン川西岸地区
具体的事業内容(予定) ① 機材調達
・ 感染性廃棄物滅菌装置(計2台)
・ 廃棄物収集運搬機材:感染性廃棄物収集車両、小型コンパクタートラック、中型コンパクタートラック、フックリフトトラック、グラップルクレーン
・ 最終処分場整備用機材:トラックローダ、バックホウローダ、ランドフィルコンパクタ、ダンプトラック
・ 廃棄物分別・収集排出用コンテナ(約4,000個)

② コンサルティング・サービス
詳細設計、入札補助、調達監理、(ソフトコンポーネントとして)医療施設での分別排出・保管に係る安全性の向上についての活動支援、感染性廃棄物の収集・運搬に係るマニュアル作成支援、処理後の感染性廃棄物の適切な処分に係る支援、機材の維持管理に係る技術支援等