醤油大国千葉県の老舗企業がインドでクラフト醤油づくりを目指す!

2022年4月6日

インドで日本伝統の醤油づくりを技術移転!~基礎調査契約締結~

 国際協力機構(JICA)は2022年3月1日、ちば醤油株式会社(千葉県香取市、飯田恭介代表取締役社長)との間で「インド国日本伝統の麹(こうじ)の発酵技術を活用した大豆加工産業育成にかかる基礎調査(中小企業支援型)」について契約締結しました。

伝統的な技を大事にしつつ、機械を採り入れ効率化を図っています。

 千葉県は、醤油生産量が世界第一位の醤油大国です。千葉県香取市に所在するちば醤油㈱は、嘉永7年(1854年)創業の(株)大村屋と、元治5年(1864年)創業の(株)飯田本店が、1964年に合併して誕生した創業約170年の老舗の醤油メーカーです。

 インドは世界第二位の人口を誇るとともに、和食ブームもあいまって、醤油マーケットの可能性が広がっています。ただ、インドで利用される醤油の大半は化学調味料により着色したものであり、本物の醤油ではありません。

 当該基礎調査では、ちば醤油㈱が、麹を活用した日本の伝統的な醤油づくりをインドで展開するための第一歩として、インドの大豆加工産業の実態や現地ニーズを調査します。インドでは北部と南部で味の好みが大きく異なります。ちば醤油㈱は各地の人々の好みにあった「クラフト醤油」を開発販売することにより、大企業の大量生産にはできないきめの細かいビジネス展開を目指します。

 ちば醤油㈱のインド進出が実現すればインドの大豆加工産業が育成され、農村での新たな雇用創出が見込まれます。ひいてはインド農村女性の雇用の受け皿となり、女性の自立支援・エンパワーメントへの貢献が期待されます。

 ※本事業は、「基礎調査(中小企業支援型)」として実施されます。「基礎調査」は、途上国の課題解決に貢献し得るビジネスモデルの検討に必要な基礎情報の収集を支援するものです。