JICA留学生が日本の特別活動について学びました。

日本の教育の特徴でもあり海外では珍しい取り組みである特別活動。2023年1月20日(金)、「日本式教育を学ぼう!~特別活動とは~」と題したプログラムを実施し、留学生11名(11カ国)が参加しました。本プログラムは昨年度に続く2度目の実施でしたが、今回は小学校訪問を組み込み、児童との交流や給食の準備・片付けや掃除といった特別活動(以下、特活)の様子を実際に確認することができました!

2023年2月10日

埼玉県川島町立中山小学校視察 

給食準備の見学 

特別活動の講義

埼玉県川島町立中山小学校を訪問し給食の配膳や掃除、学級活動等、現場を見学し講義を受けました。
講義では、特活の目的や概要、具体的な活動内容について写真や動画を交えて説明いただき、留学生は熱心に耳を傾けました。特活の説明の中で、クラス内の意見のまとめ方、特活に保護者が参加する方法、通学する小学校の決め方、給食は有料であるか等、幅広い質問が寄せられました。

埼玉県立総合教育センター訪問 

ワークショップ  

グループ発表

埼玉県立総合教育センター(以下、教育センター)ではその役割や義務教育制度について学んだ後、ワークショップを行い各国の教育事情及び特活での学びに関する意見交換を同センター指導主事の皆様と共に行いました。
各国におけるカリキュラム(2部制採用やイスラム法等の宗教科目の有無)や使用言語(多言語制)、昼食の取り方や児童・生徒が掃除をするか等について活発に意見交換を行い、日本との共通点や相違点について議論を深めることができました。グループワークに参加いただいた教育センターの皆様にとっても、各国における教育の相違を実感する機会ともなりました。

最後に

今回のプログラムでは、日本の教育の特徴の一つである特活について体系的かつ具体的に理解し、どのように児童・生徒の主体性・協調性・社会性を体系的に育てているか学びを深めることができました。参加者からの事後アンケートからは、「特活における児童の自発的な行動がどのように実行されているか実際に見る機会を得たことで、読んだり、聞いたりするよりも深く学ぶことができた。」といった声が寄せられ、実際の学校現場訪問により特活への理解が深まったことが確認されました。また、教育センター側においても、国際社会に関する視野を広げ、日本の教育現場における国際理解教育/開発教育、多文化共生の素地の拡充を図ることを目的として、11か国からの留学生との意見交換を通じ、その目的を達成することができました。

本プログラムの企画・実際に際し、全面的にご協力くださいました川島町立中山小学校、埼玉県立総合教育センターの皆様、本当にありがとうございました!

報告者名 長期研修課