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ヒマーチャル・プラデシュ州とウッタラカンド州のホーティカルチャーにおける市場とのつながりのための革新的デジタル・パスウェイの探求

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ヒマーチャル・プラデシュ州とウッタラカンド州のホーティカルチャーにおける市場とのつながりのための革新的デジタル・パスウェイの探求

概要

実施内容

本提案依頼書(RFP)は、JICA DXラボ、ヒマーチャル・プラデシュ州政府及びウッタラカンド州政府による共同イニシアティブを示し、概念実証(PoC)プロジェクトの技術ソリューションのプロバイダー(デジタルパートナー)の選定を目的としている。PoCの主な目的は、野菜と果物における市場とのつながりを生むソリューションを提供することにより、農家の所得を向上させるデジタル・技術ソリューションの有効性を検証することである。これには、買い手との直接的な連携の確立、仲介業者の排除、価格実現性の改善等が含まれる。PoCが成功裏に完了した後は、拡大展開に向けてソリューションの実現可能性の評価が開始される。デジタルパートナーは、ヒマーチャル・プラデシュ州の最低2つの地区とウッタラカンド州の最低1つの地区にて、同ソリューションを実施し、1地区あたり最低1000人の農家を対象とすることが期待される。サービスに割り当てられる予算の上限は、関連する全ての税金と経費を含めて15万米ドルと設定されているが、この予算は最終的なPoC計画、及び関連費用に基づき、調整される可能性があることに留意のこと。デジタルパートナーは、詳細なプロジェクトの分析とデータに基づく洞察を提供し、PoCの結果、活動、所定のKPI に基づく量的・質的評価、ヒマーチャル・プラデシュ州とウッタラカンド州のPMUチームとJICAに対する技術的、運営的、戦略的な奨励を含む包括的な最終報告書をまとめる。

実施期間

PoCは、2023年12月のセットアップフェーズにて開始され、2024年1月に実施フェーズが続き、期間は9~12ヶ月に及ぶ。

案件ステータス

案件ステータス

Index

背景

ヒマラヤ山脈に抱かれたヒマーチャル・プラデシュ州とウッタラカンド州は、肥沃な土地と恵まれた気候を兼ね備え、農業において卓越した地位を確立している。同州の冷涼な気候は、エンドウ豆、トマト、ジャガイモ、カリフラワー、キャベツ等の主要野菜の栽培を一年中可能とし、農業生産高を押し上げている。ヒマーチャル・プラデシュ州は野菜生産に秀でており、その生産額は300億 (3,000 x 10,000,000) インドルピーを超え、野菜の生産量が180万 (18 x 100,000) トンを超えるだけでなく、果物の生産量も年間100万 (10 x 100,000) トンを超えている。同様に、ウッタラカンド州の農業も州経済に大きく貢献しており、野菜の生産額は150億 (3,000 x 10,000,000) インドルピーを超え、年間の野菜生産量は100万 (10 x 100,000) トンを超えている。リンゴ、ナシ、プラム、モモ、アプリコット等の果物生産量は年間60万 (6 x 100,000) トンを超える。しかし、ポテンシャルがあるにもかかわらず、両州とも課題に直面している。主に、市場へのアクセスが非効率的であり、農家が仲介業者に依存している為、市場実勢相場より10~15%低い価格となっている。サプライチェーンのコストが利益をさら蝕み、農作物の価値は30%もの大幅な損失となっている。

ヒマーチャル・プラデシュ州とウッタラカンド州では農民の生活向上のため、政府と国際協力機構(JICA)の協力が進められている。JICAは、両州に1億米ドルを超える政府開発援助(ODA)融資を行い、農業生産性の向上、持続可能な作物の多様化の促進、農民の所得向上に焦点を当てたプロジェクトを支援している。
これらの取り組みと歩調を合わせる形で、PoCの為に本RFPは開始され、市場とのつながりを生むデジタル・ソリューションを農家へ提供することにより、JICAや各国政府の取り組みを補完し、農産物販売市場へのアクセスを向上させ、価格実現率の改善と農家所得の向上をもたらすデジタルパートナーの特定を目標とする。

農業バリューチェーンにおけるデジタル・イノベーションを通じて、ヒマーチャル・プラデシュ州とウッタラカンド州の農業事情に革命を起こすべく、私共と一緒に活動しましょう。テクノロジーとコラボレーションの力で永続的なインパクトをもたらし、農民の生活を向上させるために共に力を合わせましょう。

案件参加者

案件オーナー

スニル・チャウハン博士
ヒマーチャル・プラデシュ州作物多様化推進プロジェクト・ディレクター

ヒマーチャル・プラデシュ州の農業における多様な気候条件は、農業の多角化、特に高価格で取引される作物の栽培に非常に適している。ヒマーチャル・プラデシュ州には、様々な地帯に広がる多様な気候条件が存在するため、天然の温室が存在していると言える。肥料や農薬の消費量は少量で済み、農業気象条件が適している環境下であるため、安全で健康的な農産物を生産するのに有利であり、デジタル農業市場に関するJICAとのPoCプロジェクトは、農業コミュニティが適切な価格を設定できるよう、ヒマーチャル・プラデシュ州政府が支援する試みである。デジタル・プラットフォームは、農家がデータに基づいた意思決定を行い、作物生産とサプライチェーンにおける活動を最適化できるようにすることで、州の農業領域の変革を支援する。最終的には、コミュニティの成長と成功を支援することになる。

スニル・チャウハン博士

スポンサー

加藤 マリア
独立行政法人国際協力機構・JICAインド事務所代表

ヒマーチャル・プラデシュ州とウッタラカンド州の農業セクターにおけるJICAの支援は、2021年に同州農業局のプロジェクトに優遇的融資を提供することから始まった。
それ以来、JICAはプロジェクトの有効性と効率性を高める目的として技術の活用を奨励し、デジタル技術とデータを通じて社会的インパクトを生み出すことを追求している。
ヒマーチャル・プラデシュ州とウッタラカンド州では、農民の所得向上が深刻な課題のひとつであり、最先端の技術と革新的な解決策を活用した早急な対策が求められている。この課題に取り組むため、プロジェクトを通じてデジタルパートナーとのコラボレーションに期待している。

加藤 マリア

RFPのプロセス

参加資格

  • デジタルパートナーは、国内の様々な地域にまたがる多様な農業コミュニティに対して市場リンケージ・ソリューションを提供する上で重要な専門知識を有していなければならない。
  • デジタルパートナーの経営陣には、汚職歴、逮捕歴、犯罪組織との関係を有する個人は含まれてはならない。

主な業務範囲

  • 対象地域
    ヒマーチャル・プラデシュ州:
    デジタルパートナーは少なくとも2つの地区を選択し、そのうちの1つの地区はマンディ、カングラ、ウナ、ビラスプール、ハミルプルから選択しなければならない。
    ウッタラカンド州:
    デジタルパートナーは、ナイニタル、ピトラガル、テヘリー・ガルワール、ウッタルカシの中から少なくとも1つの地区を選択しなければならない。
  • 対象作物
    PoCの主な対象は、エンドウ豆、トマト、キャベツ、カリフラワー等の野菜、ブロッコリー等の外来野菜、リンゴ、モモ、プラム、ナシ、アプリコット等の果物である。
  • PoC向けデジタル・ソリューション
    デジタルパートナーは、対象地区内で野菜や果物を栽培する農家の収入を増やすことを全体的な目標とし、農家の市場リンケージを促進しなければならない。また、デジタルパートナーは価格と需要動向に関する市場情報を提供しなければならず、集約、選別・等級付け、加工、物流等、サプライチェーンを支援するソリューションを提供することを可能とする。
  • 準備段階で求められる内容
    デジタルパートナーは、全ての利害関係者とPoC計画について調整し、PoCの成功を定義するためのインパクト評価指標を定めなければならない。さらにデジタルパートナーは、関連資料セクションから入手可能なデータと報告書をレビューし、必要であれば現地パートナーを特定すること。
  • 実施段階で求められる内容
    デジタルパートナーは、農民をプラットフォームに参加させ、農民または必要であれば現地パートナーに必要な訓練を提供し、提案したデジタル・ソリューションを現場で実行する。これには、農家から農産物を仕入れて販売することも含まれる。

提出期限

電子申請は、2023年11月5日23時59分(日本時間)までに JICADXLab@bcg.com に必着

予算

150,000 米ドル 諸税・諸経費を含むが、交渉可能。

RFP

RFPには、プロジェクトの背景、対象となる場所や作物、提案書式などの詳細情報が含まれている。詳細はこちらを参照。

技術的要件

Info Session

【終了しました】入札参加者向けの説明会を2023年10月27日の最終週、午後12時半~1時半(IST) ・午後4時~5時 (日本時間)に開催する予定です。
参加ご希望の方はJICADXLab@bcg.comまでご連絡ください。

更新:セッションは10月27日に開催されました。詳細はPDFをご覧ください。

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