jica 独立行政法人 国際協力機構 jica 独立行政法人 国際協力機構

Forest Stack – デジタル公共インフラを活用した森林保全と管理のトランスフォーメーション

2025.06.02

森林は、生態系のバランスを維持し、生物多様性を支え、炭素を吸収することで気候変動を緩和するなど、非常に重要な役割を担っています。世界的に見て、森林は地球上の陸地の約31%を覆っており、地上に生息する動植物や菌類の約80%が森林に生息しています。

しかしながら、現在、世界中の森林は、森林伐採や分断化、人間と野生動物の衝突、保護地域のモニタリング不足などの問題によって脅かされています。これらはしばしば、不法侵入や密猟といった違法行為を引き起こします。こうした課題に対しては、森林生態系を持続可能に管理するための革新的な解決策が求められています。

こうした背景から構想されたのが「Forest Stack(フォレスト・スタック)」です。これは、森林管理のための統合的なデジタル公共インフラ(DPI)を構築することを目的とした取り組みです。Forest Stack は、データ・テクノロジー・ガバナンスを一体化したシステムを通じて、森林の保全や生物多様性の強化、さらにはカーボンクレジットのような経済的機会の創出を目指しています。

インドにおいては、Forest Stack により、年間180億〜220億米ドルの経済的インパクトが2030年までにもたらされる可能性があります。

本レポートは、国際協力機構(JICA)とボストン コンサルティング グループ(BCG)の協働により作成されました。Forest Stack に関するビジョン、価値、基本原則、基盤要素を示すとともに、政府・民間企業・学術機関・国際機関といった多様な関係者が連携しながら取り組むことの重要性を強調しています。これにより、Forest Stack の導入を促進し、その効果を最大限に高めることが期待されています。

\SNSでシェア!/

  • X (Twitter)
  • linkedIn
一覧ページへ