ピースビルディングボンド(2022年7月発行)

JICAは、そのミッションである「人間の安全保障と質の高い成長の実現」の達成に向けて、アジアやアフリカ、中東、欧州等で暴力的な紛争を発生・再発させない強靭な国・社会づくりに取り組んでおり、SDGs(持続可能な開発目標)ゴール16「平和と公正をすべての人に」に貢献しています。平和な社会の実現に向けた当機構の取り組みを強化するため、本債券は当機構として初めてのピースビルディングボンドとして発行しました。
なお、本債券は、従来のJICA債同様、国際資本市場協会(International Capital Market Association:ICMA)「ソーシャルボンド」の特性に従った債券です。

ピースビルディングボンドの特徴

資金使途

本債券による調達予定の資金は、紛争・内戦により影響を受けた(受けている)様々な国・地域等に対する平和と安定や復興に資する有償資金協力事業に充当する予定です(但し、石炭火力発電事業への出融資を除きます)。

事業評価・選定プロセス

有償資金協力事業は全て、国際標準に基づく評価項目によって審査され、日本政府・外部専門家を交えた透明性のある評価プロセスを経て実施されています。それら事業のうち、上記「ピースビルディングボンド」の資金使途に合致する事業を選定します。

資金管理

有償資金協力勘定に組み入れられ、会計検査院、会計監査人、監事による検査・監査がおこなわれます。

レポーティング

他の有償資金協力事業と同様に、資金充当対象となる各事業の事前評価・事後評価を実施し、定量的・定性的な効果指標を含む評価表を作成し公表します。加えて、資金充当完了後に、「ピースビルディングボンド」対象事業のインパクトをまとめたインパクトレポートを公表予定です。