北岡理事長がベナンのザンス首相と会談

2015年10月30日

ザンス首相(左)と北岡理事長

北岡伸一JICA理事長は、10月29日、ベナンのリオネル・ザンス首相と都内で会談しました。今年6月に就任したザンス首相は、「第1回ECOWAS−日本ビジネスフォーラム」(注)に参加するため、日本を初めて訪問しました。

冒頭、ザンス首相は、全国で実施されてきた小学校建設や、村落給水事業を中心にしたJICAの協力は、ベナンの人々に広く認知されていると述べ、今後も保健、農業、教育など、国づくりの基礎となる分野での継続的な支援を期待していると語りました。

これに対し北岡理事長は、JICAは開発途上国の人々が自らの力で国づくりを行っていくための協力を重視しており、特に教育や保健分野での協力は重要であると述べました。

またザンス首相は、「第1回ECOWAS−日本ビジネスフォーラム」について、ECOWAS諸国と日本の官民パートナーシップを強化する出発点となったと評価し、アフリカにおける官民連携の重要性に言及しました。加えて自身のイニシアティブである「Light for All(すべての人々に灯りを)」について説明し、今後6ヵ月の間に、全世帯への電力アクセスを改善する意欲を示しました。

北岡理事長は、スピード感のあるインフラ整備は非常に重要であると応じた上で、来年、ケニアで開催が予定されている第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)に向け、ベナンをはじめとするアフリカ諸国との関係を一層強化していきたいと語りました。

JICAはベナンに対して、引き続き保健サービスの改善、第一次産業の振興、教育へのアクセス向上などを中心に、国民の生活改善に直接役立つ協力を行っていく予定です。


(注)西アフリカ経済共同体(ECOWAS:Economic Community Of West African States)は、域内経済統合を推進する準地域機関として設立され、ベナン共和国を含む西アフリカの15カ国が加盟。このフォーラムは日本から西アフリカへの投資促進を目的とし、10月28日、29日に都内で開催された。