「青年海外協力隊発足50周年記念式典」を開催

2015年11月17日

JICAは、11月17日(火)、青年海外協力隊事業が50周年を迎えたことを記念して、パシフィコ横浜で記念式典を開催しました。この式典には、天皇皇后両陛下のご臨席を賜り、青年海外協力隊をはじめとするJICAボランティア経験者や支援者など約4500名が出席しました。

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青年海外協力隊事業を支えて頂いた方々に感謝を述べる北岡伸一JICA理事長

式典の第1部では、安倍晋三内閣総理大臣や「日本の国際協力〜特に青年海外協力隊の活動〜を支援する国会議員の会」会長の額賀福志郎衆議院議員から祝辞が寄せられました。安倍総理の祝辞では、協力隊の活動は「日本外交の宝」と言及されました。続く、ラオス人民民主共和国のトンシン・タンマヴォン首相からはビデオメッセージが寄せられ、JICAボランティアが文化や習慣、生活環境の違いがある中でも住民と共に粘り強く課題解決に取組んだことについて感謝の言葉が述べられました。また、協力隊経験者の河内毅さんは、多くのことを学び育ててもらった途上国の人々への謝意、そして協力隊の経験を今後、社会に還元していく決意を述べました。さらに、次世代を担う2人の高校生からは、国際貢献に携わっていきたいとする力強い発信がありました。

御懇談会の様子

式典第1部終了後には、JICAボランティア経験者24人が、天皇皇后両陛下に御懇談を賜りました。両陛下は、1965年に青年海外協力隊が発足した当初からボランティア事業にご関心をお寄せ下さり、これまでにも派遣前や帰国後の多くのJICAボランティアが励ましや労いの御言葉を頂いています。同ボランティア経験者は、御接見を賜った後、「活動に関心をお持ちいただき、大変光栄だった」「両陛下からねぎらいのお言葉を賜り、協力隊の経験をより生かしていこうと思った」と、感想を述べました。

式典第2部のフィナーレ

同第2部では、民族音楽の演奏、鈴木大地スポーツ庁長官と帰国隊員によるパネルトーク「あなたの経験を未来へ」、協力隊をモチーフにした映画「クロスロード」の紹介などが行われました。そしてその後、アンダーグラフの真戸原直人氏が制作した協力隊50周年のイメージソング「ひとりひとつ」を、協力隊を応援する方々(乙武洋匡、カズン、倉木麻衣、庄野真代、高橋尚子、宮沢和史、わたなべだいすけ(D.W.ニコルズ)、アレクサンドラ・ブンスアイ、chihiRo(JiLL-Decoy association) 、D-51。敬称略)が一緒に歌い上げました。

青年海外協力隊(20歳〜39歳)は、1965年の発足以来、88カ国(アジア、アフリカ、中東、中南米、大洋州、東欧)で、延べ40,977名(2015年11月17日現在)の隊員が活動してきました。JICAは、加えて、シニア海外ボランティア(40歳〜69歳)や、中南米地域における日系社会及び当該地域の住民を対象に協力活動を行う日系社会青年ボランティア、日系社会シニア・ボランティアを実施しています。青年海外協力隊員をはじめ、これまで約48,000人のボランティアを開発途上国に派遣しており、青年からシニア層まで、幅広い世代の国民が参加する事業に成長しました。

JICAは、これからもボランティア事業を通して、開発途上国が抱える課題に草の根レベルで取り組み、経済や社会の発展に貢献していきます。