第3回JICA-世銀ハイレベル対話を実施:ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の推進、防災及び持続可能な都市分野での連携、TICAD VIに向けた共同の取組み、中東・北アフリカ地域での協調深化などで合意

2016年5月26日

2016年5月25〜26日、国際協力機構(JICA)と世界銀行グループは、JICA本部において、両機関トップの出席のもと、第3回JICA-世界銀行グループ・ハイレベル対話を実施し、連携の一層の深化について議論しました。

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キム総裁(左)と北岡理事長(右)

JICAからは北岡理事長、世界銀行グループからはジム・ヨン・キム総裁が参加し、6つのテーマについて議論を行いました。6つのテーマは保健(ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC))及び防災と強靭かつ持続可能な都市の2つの課題と、東アジア・大洋州、南アジア、アフリカ、中東・北アフリカの4つの地域です。これに先立ち、両機関の幹部クラスは、6つのテーマ別セッションに分かれて詳細な協議も行いました。このうち、強靭かつ持続可能な都市及び中東・北アフリカは今回新たに加えられたテーマです。

今回の対話は、日本で開催されるG7伊勢志摩サミットに合わせて開催したものであり、また、北岡理事長が就任してから初めての開催となります。

一連の協議の結果、両機関は、持続可能な開発のための2030アジェンダ(SDGs)達成に向けて共に取り組むこと、アフリカ域内のUHCに向けた取組の協働推進、仙台防災枠組2015-2030の達成を目指した協力と耐震強度分野での連携、持続可能な都市の概念整理と都市間連携、中東・北アフリカ地域の安定化に向けた連携、フィリピンや大洋州における災害リスク軽減に向けた取組み、南アジアでの経済回廊開発、今年8月に予定されているTICAD VIに向けた民間セクター開発、エネルギー、貿易・交通、食糧と栄養の安全保障、農業、保健(UHC)、教育、気候変動分野の共同の取組み等を推進してくことについて合意しました。

協議には、両機関長に加え、JICAからは越川和彦副理事長、神崎康史理事、加藤宏理事、木山繁理事、柳沢香枝理事、伊藤直樹理事、入柿秀俊理事、富吉賢一理事を始め80名以上が参加し、世銀からはシリル・ミュラー副総裁(国際関係及び欧州・中央アジア担当)、マクタール・ディオップ副総裁(アフリカ担当)、アネット・ディクソン副総裁(南アジア担当)、ハーフェズ・ガーネム副総裁(中東・北アフリカ担当)、ビクトリア・クワクワ副総裁(東アジア・大洋州担当)、エデ・バスケス上級局長(社会・都市・農村・強靭性担当)、オルソジ・アデイ局長(保健・栄養・人口担当)を含め約30名が参加しました。

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また、本対話後、両機関長は、政策研究大学院大学(GRIPS)にて開催された伊勢志摩サミット開催記念イベントに共に登壇しました。約300人の聴衆を前に、北岡理事長は、冒頭挨拶において、世界の健康課題と世銀・日本の取組や、G7における議論と日本のリーダーシップについて紹介しました。また、キム総裁は、国際保健分野における世銀の取組みについての講演を行いました。

両機関は、今後も様々なレベルで定期的に対話を行い、連携を強化していきます。