北岡理事長がミャンマーを訪問:アウン・サン・スー・チー国家最高顧問ほか政府要人との面談や視察を通し、ミャンマーの更なる発展に向けたODA支援の重要性を再確認

2017年3月9日

北岡伸一JICA理事長は、2月26日から3月5日にかけてミャンマーを訪問し、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問をはじめとする政府要人と面談したほか、円借款貸付契約の調印へ立ち会い、ODA事業の現場やミャンマー地方部の視察を行いました。

ティラワ経済特区内のFoster社で、スピーカー製品の説明を受ける北岡理事長

2月27日に北岡理事長は、ミャンマーと日本が官民を挙げて開発するティラワ経済特別区を訪れ、ティラワ経済特別区管理委員会セ・アウン委員長等との面談後、操業を開始している日系工場や、周辺インフラ(橋・道路等)を整備・改修する円借款事業を視察しました。工場における製品生産工程やミャンマーと日本の人々が共に働く姿を通し、ティラワ経済特別区による雇用創出効果や技術移転、産業振興の可能性を再確認しました。

アウン・サン・スー・チー国家最高顧問と北岡理事長

2月28日には、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問と面談し、都市と地方の均衡ある発展や人間中心の開発に向けたミャンマー政府の取組に敬意を表明するとともに、JICAとしても、人材育成、地方・農業開発、運輸・交通インフラ整備、産業振興等、幅広い協力を引き続き行っていく旨を述べました。最高顧問からは、これまでの日本の協力に対する謝意が伝えられたほか、青年海外協力隊の派遣開始により、ミャンマーと日本の若い世代の交流が進み、ミャンマーの若者が日本から学ぶとともに、日本の若者が自国の価値を再発見する機会にもなるであろうとの期待が寄せられました。この他、ティラワ経済特別区および農業分野の支援に関し意見交換を行いました。

3月1日には、チョウ・ウィン計画・財務大臣との会談のほか、新規円借款契約6案件の調印に立ち会いました。調印式で北岡理事長は「ミャンマーの将来に向け、日本とミャンマーが共に船に乗り、協力して進んでいく」と述べ、ミャンマーの発展と人々の生活改善に向けた協力を継続していく意向を示しました。

3月2日には、ミャンマー最大の都市であるヤンゴン地域のピョー・ミン・テイン地域首相と会談を行い、ヤンゴンの今後の都市開発の方向性について意見交換を行った他、3月3日から4日にかけては、仏教遺跡バガン周辺地域、インド国境カレーミョーといったミャンマーの地方部を訪問し、都市と地方の均衡ある発展とメコン地域とインドの連結性強化の重要性を確認しました。