北岡理事長がフィリピン・バンサモロ移行委員会のジャーファー委員長と面談

2017年4月11日

北岡伸一JICA理事長は、4月10日、フィリピンのバンサモロ移行委員会(BTC:Bangsamoro Transition Commission)(注)のガザリ・ジャーファー委員長とJICA本部(東京都千代田区)で面談しました。

冒頭、北岡理事長は、2016年3月のミンダナオ島訪問時以来の再会となるジャーファー氏に対し、本年2月のBTC委員長就任についての祝意を伝えました。

これに対しジャーファー委員長は、ミンダナオ和平に向けたこれまでのJICAの支援に対し謝意を述べるとともに、「新自治政府設立の基礎となるバンサモロ基本法が国会を通過したとしても、ミンダナオ紛争影響地域において、少数民族や非ムスリムなどの多様なステークホルダーが協力して和平プロセスを進める素地がなければ、真の平和は実現しない」という認識を示し、BTC議長としてリーダーシップを発揮していく旨を強調しました。

その後、両者は、今後の和平プロセスの見通しや課題について意見交換を行い、北岡理事長は、インクルーシブな開発がミンダナオの恒久的な平和と発展に不可欠であり、JICAはその実現に向け、今後も社会経済面から平和の定着のための支援を継続していく旨述べました。

JICAは今後も、現地の様々な関係機関と密に連携しながら、ミンダナオにおける平和と開発を包括的に支援していきます。

(注)バンサモロ移行委員会
40年以上に及ぶ紛争が続いたミンダナオ島において、2012年10月の「枠組み合意」及び2014年3月の「包括和平合意」を経て、フィリピン政府とモロ・イスラム解放戦線(MILF)との間で、バンサモロ新自治政府を創設することで一致した。バンサモロ移行委員会は、新自治政府の発足に向け、バンサモロ基本法の策定と社会・経済開発の調整を担う委員会。

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