アフリカ地域持続可能な開発目標センターと業務協力協定を締結:アフリカ地域のSDGs達成に向けた取り組みを推進

2017年10月23日

ベガシャウ総裁(左)と北岡理事長(右)

国際協力機構(JICA)は、10月23日、アフリカ地域持続可能な開発目標センター(The Sustainable Development Goals Center for Africa, SDGC/A)と業務協力協定(MOC: Memorandum of Cooperation)を締結しました。署名は、東京のJICA本部にて、北岡伸一JICA理事長とベライ・ベガシャウSDGC/A総裁との間で行われました。

今回の協力協定は、2015年9月に国連において採択された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals, SDGs)の達成をアフリカにおいて促進するため、JICAが有する開発の知見・経験・イニシアティブ等をSDGC/Aを通じてアフリカ域内へ発信するとともに、SDGs達成に貢献し得る事業(以下、「SDGs事業」という。)を推進するものです。

SDGC/Aは、SDGs事業の準備・実施のための実務的な課題解決の促進、世界的な科学技術の専門知識の動員を目的として、潘基文・前国連事務総長の発案により、持続可能な開発ソリューションズネットワーク(Sustainable Development Solutions Network:SDSN)(注1)のアフリカ地域機関として、2015年9月にルワンダ共和国の首都キガリに設立された独立・非営利の国際機関です。

JICAは国内外のパートナーとの連携を図り、SDGsの達成に貢献していくこととしており、今回のSDGC/Aとの協力協定により、特に目標2(飢餓をゼロに)、目標3(すべての人に健康と福祉を)、目標4(質の高い教育をみんなに)の達成のための協力を推進するとともに、アフリカ地域におけるSDGs達成状況のモニタリングと評価のための指標の収集・分析において重点的に協力を行うことで合意しました。

JICAは包括的な開発援助機関として、例えば、サブサハラ・アフリカ総人口の2割に相当する約2億人分のコメ生産を目指した稲作振興、アフリカ諸国12カ国を含む世界25カ国以上で普及してきた「母子手帳」を通じた母子保健の改善、サブサハラ・アフリカ4万校に広がる「みんなの学校プロジェクト」を通じた子どもの教育環境の改善、ケニアのジョモ・ケニヤッタ農工大学への協力を通じた社会開発を担う人材を養成・確保するための高等教育の強化等に取り組んできています。これらの協力から得られた知識や技術をSDGC/Aとの連携により広めていくことで、アフリカ地域各国におけるSDGsの達成に貢献します。

(注1)Sustainable Development Solutions Network:SDGs事業の準備・実施のための実務的な課題解決の促進、世界的な科学技術の専門知識の動員を目的として、国及び地域レベルでの大学・研究機関を中心としたネットワークを構築している。ジェフリー・サックス氏(コロンビア大学教授)が事務局長を務め、ニューヨークおよびパリに事務局が設置されている。

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