2019年3月7日
エクアドル国立理工科大学地球物理学研究所(Instituto Geofísico, Escuela Politécnica Nacional, IG-EPN)は、過去6年に渡る2件の防災分野のJICA技術協力プロジェクトのカウンターパート組織であり、習得された技術を活用し、火山活動や地震活動等の情報発信において多大な貢献が認められ、JICA理事長賞を受賞しました。
その受賞を記念し、エクアドル地球物理学研究所関係者と過去のJICA技プロ防災専門家のみならず、ペルー及びチリの地震観測・情報発信関連研究者と過去のJICA防災技プロのカウンターパートを招き、各国のグッドプラクティスを共有する国際会議を開催しました。
地球物理学研究所より、JICA技プロで習得された技術を活用したモニタリング・情報発信について、JICA熊谷専門家より地球物理学研究所とのJICA技プロにおける主たる成果とその応用について、また、チリ側専門家より測位モニタリング技術、ペルー側専門家よりISDB-T技術を活用した地震・津波自動アラート技術についての発表があり、参加者との活発な質疑応答・意見交換が成されました。
また、国際会議の最後に、JICA理事長賞授与式が行われ、JICAよりその功績を称え感謝の意を述べ、地球物理学研究所からは受賞に対する感謝の意と今後もJICAとの協力関係を継続していきたいという強い意志表明がありました。
JICA事業と直接関係のない地方の組織(クエンカ市防災局、グアヤキル工科大学等を含む)からの参加もあり、講演者のみならず、参加者同士でも積極的な情報交換が促進され、今後の防災面での情報共有や能力強化が期待されます。
チリとペルーより講演者を招いて国際会議を開催したことで、他国のグッドプラクティスが共有され、後援者・参加者からも貴重な情報共有の場となったとの肯定的なコメントが得られました。JICAでは中南米において防災能力強化を目的とした各種事業を展開していますが、今回もJICAを媒介とした域内交流・協力の効果が確認されました。