田中理事長がIFCツァイ長官と初会談

2013年2月13日

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ミャンマー支援について話し合った田中理事長(左)とツァイ長官(右)

田中明彦JICA理事長は2月7日、JICA本部(東京都千代田区)で、国際金融公社(International Finance Corporation: IFC)(注)のジン・ヨン・ツァイ長官と会談した。JICAとIFCのトップ会談は今回が初めてとなる。

ミャンマー訪問の帰途、日本に立ち寄ったツァイ長官は、「ミャンマーで世界銀行グループとして至急支援すべき分野は電力だ。ほかには通信分野、規制枠組み・法整備、金融へのアクセスが重要と考えている」と優先する分野に言及した。さらに「JICAやアジア開発銀行(ADB)とも協調していきたい」と語り、JICAに協力を求めた。

田中理事長はツァイ長官の発言に同意した上で、「ミャンマーの人々の能力開発を支援することも重要だ」と述べた。

また、開発途上国の金融セクターが抱える課題について田中理事長が、これまで銀行セクターに関する議論は先進国に限られていたが、途上国でも議論が必要になっていることを取り上げた。ツァイ長官は「金融セクター開発のニーズは高い。ODAによる資金的な支援は重要。大規模な資金は市場から調達できるようにすることも必要だ」と述べ、今後も意見交換を続けていきたいと結んだ。

(注)1956年7月に設立された世界銀行グループの国際機関。世界的な貧困の削減を使命とし、途上国の民間セクター開発に専念している。本部は米国ワシントンD.C.。日本は設立当初からの加盟国。