田中理事長がソマリアのハッサン大統領と会談

2014年3月14日

ハッサン大統領(左)と田中理事長

田中明彦JICA理事長は3月13日、来日中のハッサン・シェイク・モハムッド大統領と都内で会談しました。

ソマリアでは2012年11月、統一政府が樹立され、20年間続いた内戦が終結し、平和への第一歩を踏み出しましたが、内戦や干ばつによる国土の荒廃は深刻で、人々の生活は依然、困難な状況にあります。

会談でハッサン大統領は、ソマリアの発展には海賊対策を含めた社会の安定が重要であるとし、人材育成のための職業訓練は、若年層に雇用の機会を与えるとともに、社会の不安定化を防ぐことにもなること、また、ソマリアの国づくりのためには職業訓練校を全国的に整備することが必須であると述べました。また、当面は治安状況に鑑み、国外での研修などを通じた人材育成への協力を願いたいと日本の支援に対する期待を表明しました。

これに対し田中理事長は、専門家の派遣など、現地での協力がすぐに展開できない状況にあるが、日本やエチオピアなど周辺国での研修などの協力を行っていきたい、と応じました。続けて、南スーダンやウガンダでの職業訓練校整備の協力事例を挙げ、こうした経験を共有しながら、今後の協力について議論を深めたいと語りました。

JICAは長期的な視点に立ち、今後もソマリア支援に取り組んでいきます。