田中理事長がワシントンでシンポジウムに出席

−ヒラリー・クリントン氏が基調講演−

2014年12月5日

クリントン元米国国務長官(左)と田中理事長

12月3日、田中理事長は米国ワシントンDCを訪問し、ジョージタウン大学で行われた同大学女性・平和・安全保障研究所等の主催によるシンポジウムにパネリストの一人として出席しました。

本シンポジウムは「女性・平和・安全保障に関する国別行動計画」に関するアカデミー(National Action Plan Academy:ジョージタウン大学、ハーバード大学、クリントン財団共催)の設立に合わせて開催されたもので、平和と安全保障を実現するために女性の参画と経験をどのように活用できるかという観点から議論が行われました。

国連安全保障理事会で、紛争下の女性を巡る課題に焦点を当てた決議が2000年に行われて以降、各加盟国は国別の行動計画の策定を進めています。シンポジウムの冒頭ではヒラリー・クリントン元米国国務長官が基調講演を行い、女性の平和構築への参画について国連等の場での議論の発展を紹介するとともに、女性が平和構築プロセスに参画することの重要性、有効性について具体的な例を挙げながら論じました。講演のなかでは、この分野での日本の貢献やJICAとジョージタウン大学との間で研究の連携が進んでいることについても言及されました。

パネルディスカッションで発言する田中理事長(右端)

同シンポジウムにて、田中理事長は元米国女性担当大使であるバービアー氏が司会をするオープニングセッションのパネルディスカッションにパネリストの一人として登壇し、日本においては安倍首相の強いイニシアティブの下、行動計画の策定が現在外務省により行われていることに言及しました。また、当該分野におけるJICAの取り組みの事例として、フィリピンのミンダナオにおける平和構築支援について紹介しました。さらに一般の参加者から出された女性の能力強化のスケールアップに関する質問に対し、アフガニスタン等における女性警察官支援などのJICA支援例にも触れつつ、スケールアップの重要性を指摘しました。

本シンポジウムは、ノルウェーの国防大臣、NATO・国連等の安全保障関係の専門家、大学関係者等、海外からのハイレベルの参加者も多く参加し、盛況に行われました。