国連国際防災戦略事務局(UNISDR)と業務協力協定を締結

−世界的な防災の取り組みを促進するためUNISDRとの連携を強化−

2015年3月17日

署名後に握手を交わすワルストロム国連事務総長特別代表(防災担当)(左)と田中JICA理事長

田中明彦国際協力機構(JICA)理事長とマルガレータ・ワルストロム国連事務総長特別代表(防災担当)は、3月17日、JICAと国連国際防災戦略事務局(UNISDR)(注)の協力の枠組みを設定するための業務協力協定(MOC)を締結しました。UNISDRは、仙台で開催されている国連防災世界会議の事務局の中心を担っています。署名式は、同会議の会場で行われました。

本MOCでは、この国連防災世界会議で採択される、世界における新たな防災行動の枠組み(ポスト兵庫行動枠組)の実施と共に、防災の事前投資、開発途上国の能力開発と知識の向上、そしてビルド・バック・ベター(より良い復興)を促進するため両機関で協力していくことを合意しました。

JICAは、これまでも防災の主流化を推進し、防災を協力相手国の優先課題と位置づけ、防災の視点をあらゆる開発のセクターに取り入れ、防災への事前投資を拡大すること等に取り組んできました。

また、UNISDRは、このポスト兵庫行動枠組の策定の中心であると共に、同枠組策定後の実施状況をモニタリングする役割を担うことから、途上国における防災の取り組みを働きかけるに当たり、極めて重要な機関です。

このため、本MOCを通じて両機関が新たなパートナーシップを構築し、途上国に対してさまざまな協力を実施することにより、世界の防災の主流化が一層進展することが期待されます。


(注)国連国際防災戦略事務局(UNISDR)概要
代表者:Margareta Wahlström(国連事務総長特別代表〈防災担当〉)
所在地:スイス・ジュネーブ
設立年:1999年
職員数:約120人
責務:国連が主導する防災関連の取り組みについて中心的調整窓口としての機能を担い、国連の各関連機関の活動がうまく連携して相乗効果が発揮されるよう働きかけ、とりまとめを行うこと。