田中理事長がジンバブエ共和国のムガベ大統領と会談

2015年3月20日

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田中理事長(左)とムガベ大統領

田中明彦JICA理事長は、3月14日、第3回国連防災世界会議で来日中のジンバブエ共和国のロバート・ムガベ大統領と仙台で会談しました。両者は、災害対策を含むジンバブエの社会・経済の持続的発展のための協力を今後も行っていくことを確認しました。また、2016年に開催予定の次回アフリカ開発会議(TICAD VI)の成功に向けて、アフリカ連合(AU)と南部アフリカ開発共同体(SADC)の議長を務めるムガベ大統領のリーダーシップのもと、協力していくことで合意しました。

田中理事長は、ムガベ大統領をはじめとするジンバブエ政府団の仙台訪問は、東日本大震災の被災者に勇気を与えるものであると伝えるとともに、先般南部アフリカを襲ったサイクロンによって被災された方々にお見舞いの言葉を述べました。これに対しムガベ大統領は、東日本大震災と原発事故の被災者にお見舞いの意を表すとともに、洪水やサイクロンなど、災害の種類や発生時期は国や地域によって異なっても、自然災害や国際治安情勢の悪化に備えることの重要性は万国共通であると述べました。また、数々の災害の経験を通じて強靭(じん)な社会を築いてきた日本が、本国際会議を通じて各国との協力や専門的知見の共有のために先導力を発揮していることを高く評価する、と述べました。

さらに田中理事長は、ジンバブエに対する今後の協力として、地理空間情報データベース整備、貧困削減に資するコミュニティ・ベースド・ツーリズム計画といった新しいプロジェクトを進めていくとともに、灌漑(かんがい)分野の支援の検討や青年海外協力隊の派遣を継続することを表明しました。ムガベ大統領からはこれら協力に感謝し、今後とも協力を受け入れるにあたっての準備に取り組んでいくこと、またこれからも科学技術・教育・産業振興・災害対策などさまざま面で、日本の社会経済の発展モデルから学んでいきたいとの意欲が示されました。