田中理事長がルワンダ共和国のムレケジ首相と会談

2015年3月20日

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田中理事長(左)とムケレジ首相

田中明彦JICA理事長は、3月15日、国連防災世界会議で来日中のアナスターズ・ムレケジ首相と仙台市内で会談しました。冒頭、ムレケジ首相からは、JICAの長期間にわたる協力への謝意が伝えられ、その後、両者でルワンダの経済・社会発展に向けた今後の協力について意見を交わしました。

ムレケジ首相は、人材育成の重要性を強調した上で、「アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ」(ABEイニシアティブ)や、トゥンバ高等技術専門学校強化支援プロジェクトを通じた日本の協力が有益であり、多くの人材を日本に派遣し、両国の懸け橋としたいと述べました。続けて、域内の経済活動強化につながるインフラ整備が重要であり、地熱発電に対する協力への期待、タンザニアとの国境に位置するルスモ国際橋およびワンストップ・ボーダーポスト(One Stop Boardr Post:OSBP)(注)施設整備支援への謝意を述べた上で、迅速な支援と日本企業の進出に対する期待が述べられました。

これに対し田中理事長は、若い有能な人材が来日することは、日本の大学や企業のグローバル化推進にも効果があると述べました。また、1月のルワンダ訪問に際し、ルスモ橋やOSBP施設の完工式に出席したことに触れつつ、域内交流を促進するインフラ整備は重要であり、ケニアやウガンダ等の周辺国に対するインフラ協力も地域統合につながる旨述べ、ルワンダの開発スピードに追い付くよう迅速な協力を展開したい旨述べました。

最後に、ムレケジ首相をはじめとした世界のリーダーの国連防災世界会議での被災地訪問は、災害復旧で苦労している人々の励ましになると感謝を述べました。


(注)通常は国境で輸出側と輸入側の計2回行う輸出入手続きを、1回(ワン・ストップ)にすることで、国境手続きの円滑化・効率化を図り、物流の促進に貢献する取り組み。